故障箇所の探索【MU-TRONⅢの修理-1】

ミュートロンの修理です。 音は出るのですがピャウピャウ言いません。 フィルターの制御系がおかしいですね。 写真で見て分かるようにRANGEスイッチが上手く稼動していません。 こういう物理的な不調と電子的な不具合が連動することがあるのもエレキギター修理では要注意なポイントです。

ミュートロン

電池がないのでキャンドゥに買いに行きます。

ミュートロン

基板を見てみました。 以前修理したミュートロンは基板の酸化による断絶が原因でした。 今回ここは問題なさそうです。

基板は異常がなさそう

こちらは以前、ミュートロンの修理をしたときに、ネットで拾った回路図です。

ネットで見つけたミュートロンの回路図

こちらがステートバリアブルフィルタ部。 円く印をしたところの抵抗値を変えることで周波数を移動できます。 アナログフォトカプラでここの抵抗値を動かすことで周波数を動かしています。 ?マークのところがフォトカプラですね。

ステートバリアブルフィルタ部

アナログフォトカプラは、光が当たると抵抗値が変わるCDS(硫化カドミウム)とLED(発光ダイオード)を向かい合わせにした部品です。 入力信号の強弱でLEDを点滅させて、その光でフィルターの効く周波数を動かす仕組みです。

エンベロープ信号制御系

オペアンプA5 付近で信号をエンベロープ信号にしてオペアンプA6がLEDの点灯を担当しています。

アナログフォトカプラが機能していない理由が、フォトカプラの故障か、A6の故障か、A5の故障か切り分けましょう。

もしオペアンプの故障なら4558系に置き換えれば良さそうですね。 LEDをドライブするのにどのくらい電流が使われているのか分かりませんが電流量が必要なら4580とか4556とかも考えましょう。

はてさてどうなることやら。 うまく直ると良いですね。 A5 A6の出力電位をアナログテスタの針で見るところからでしょうか?