私がまだギタークラフト科の竹田豊先生の生徒だった頃に改造したベースがありまして、訳あって少し分解しています。
このころセカンドスタッフさんだったと思うのですが4.7MΩという非常に高い入力インピーダンスのバッファをシールドケーブル内に組み込んだような機材をラムトリックに見せにきて頂いたのです。
ラムトリックといえばSonicのフルアップボリューム&フルアップトーンですが、これらとの相性を試してみたくて同じくらいの入力インピーダンスのバッファを登載してみたものがこれでした。
配線のクオリティはもうかなり今に近いというか、取り回しのテクニックはほとんどプロですね。
回路図は確かこんな感じ。 JFETによるプッシュプル・バッファです。
9ボルトの乾電池を2個使ってプラス・マイナス電源にすることで入力のカップリング・コンデンサを省いています。
非常にシンプルで面白い回路なのですが、電源のオンオフのために使ったスイッチ付きモールドジャックが入手困難になってきていることと、コンプリメンタリ・ペアのJFETがほぼほぼディスコンなので回路自体ももう組めないのではないでしょうか。
この実験の結果は失敗でFV&FTに4.7MΩをつなぐと、バッファアンプの入力インピーダンスが本当に4.7MΩになってしまい、非常にハイ伸びしたベースらしからぬ音になってしまいます。
これはフルアップ・ボリュームとフルアップ・トーンを登載したベースの弱点で、ライブハウスのDIで同様のことが起こってしまうことが予想されます。 リハではアンプ直、ライブではDI直という人にとっては音が急激に変わってしまう原因になります。
ちなみにこれは、ベースとDIの間に1MΩくらいの入力インピーダンスのエフェクターやチューナーを1台つなげば解消されます。 他にもフルアップで発生する問題がありますのでまた何かのおりに書きましょう。