音が小さくなってしまったというスペクターです。 ポットの軸が折れてしまっていたり、ガリが出てきたので交換したそうです。 交換して音出ししたら音量が小さくなってしまってお手上げとなったようです。
ポットを計測しました。 交換したポットの抵抗値やテーパーには問題なさそうな気がします。
内部の配線はこんな感じ。 以前見たことがある初期型オリジナルのプリアンプ基板とは全く違うものが入っています。
交換したポットはこんな感じ↓
修理しにくい両面表面実装基板です。 ほとんどブラックボックスになってしまうので基板の修理がほぼできません。
ハンダが垂れているところなど、いじられた形跡があるところを軽くテスターであたりましたけれどまだ問題は発見できません。
回路を動かしたとたんに電源電圧が下がる電池不良とかも見たことがあるので一応基礎的なチェックもしておきます↓
プリアンプが謎すぎるのでネット上にある他のスペクターを見てみたのですが、この配線の色と同じ順番で並んでいるものがありました。 途中で交換されたプリアンプではない可能性が高いです。
基板に直付けになっているポットのハンダ付け箇所の真上から3本の線が出ています。 スタックポットでトレブル&ベースをコントロールする基板から配線を引っ張り出しています。
特徴的なミニスイッチが付いています。
これはおそらくEMGのBTCプリアンプの旧型(ソケットになっていない時代)ではないでしょうか。
海外のフォーラムに配線図を載せてくれている人がいました↓
入出力と電源の線の位置、色が合致します。
つまり、スペクターが特注バージョンを作ったりしていない限り、もし完全に壊れていても新品が入手可能なプリアンプである可能性が高いです。 非常に見通しが明るくなりました。