アクティブサーキットの修理【スペクターのバッテリーボックス修理ー6】

バッテリーボックスの準備が整ったので本体をバラしていきます。 そこで気が付いたのですが、ジャックのホット(青)とアース(灰・黒)のハンダが0.5mmくらいの距離で接近しています。

ホットとアースがショートしかけている

下の写真の赤いところがその隙間です。 配線などでちょっと押されるとボリュームがゼロになってしまいます。 ここは戻すときに熱収縮チューブで絶縁しましょう。

赤いところが接触しかけている

裏パネルにつながる銅箔はアース電位につながっていません。 ここも修理しましょう。

銅箔シールドとつながっていない

バッテリーのマイナス端子とジャックのリング端子に導通がありません。 バッテリーボックスの外でも故障が発生しています。 というわけでプリアンプの修理をしていきましょう。

電源のマイナスがつながっていない

銅箔テープを重ねただけになっていますね。 特殊な導電性接着剤を使った銅箔テープ以外は粘着面に導通がありません。 ここは本体側と帯状の部分で分かれているなら銅箔テープどうしをハンダ付けするのが良いです。 ここも修正しましょう。

つながっていない

ポットの外側がアース電位につながっているものと、つながっていないものがあります。 おそらくナットが緩んでいるか錆びているかだと思われるので、銅箔の穴付近をコンパウンドで磨いて、内歯ワッシャーの錆取りをしておきます。

銅箔シールド

基板上で電池ボックスがオープンになっているということはありませんでした。

裏側はつながっている

電池ボックスから出ている線(特にマイナス側)が錆びてパラパラになっています。 配線ごと交換しましょう。

配線材が錆びている

バッテリーボックスを外します。 ハンダを吸い取って穴を露出させました。

ハンダを掃除する

穴にドリルビットを入れてハトメを外しました。

外せた

既に修理してあるバッテリーボックスを戻していきます。 上手くハトメが打てました。

ハトメで固定する

4カ所打って、補強のためにハンダで埋めておきます。

ハンダ付けで補強しておく

配線を新しいモノに交換しました。 見た目が似た色のベルデンがあったのでこれにしました。

配線し直した

本体側の銅箔テープと帯状のテープをハンダ付けしました。 裏蓋に接触するところは磨きました。

磨いてハンダ付けした

配線を戻します。 ジャックのアース側を熱収縮チューブで絶縁しました。 これでショート音出ずトラブルの心配がなくなりました。

アースを絶縁した

配線については日を改めてもう一度チェックしてから電池をつなぎます。

配線できた

裏蓋はネジの部分が一番力がかかるのでその付近まで銅箔テープを伸ばしました。 このテープは粘着面にも導通があります。

銅箔テープを追加

外したバッテリーボックスです。

バッテリーボックスを外した

定期的にハトメが折れるようです。 これはマイナス側が折れています↓

外したバッテリーボックス

自作した絶縁ワッシャーなども含めて組み立てていきます。

自作した絶縁ワッシャーなど

こちらも修理できました。

完成

補強のためハトメの中はハンダで埋めてあります。

完成

導通と絶縁のチェックをしました。 このバッテリーボックスも保管しておくと使えると思います。 基板に取り付けるためのハトメ4個サービスで一緒に入れておきましょう。