軽く中を開けてみた【音が小さくなってしまったスペクターの修理-1】

音が小さくなってしまったというスペクターです。 ポットの軸が折れてしまっていたり、ガリが出てきたので交換したそうです。 交換して音出ししたら音量が小さくなってしまってお手上げとなったようです。

スペクターNS-2

ポットを計測しました。 交換したポットの抵抗値やテーパーには問題なさそうな気がします。

もともと付いていたポット

内部の配線はこんな感じ。 以前見たことがある初期型オリジナルのプリアンプ基板とは全く違うものが入っています。

内部配線

交換したポットはこんな感じ↓

交換されているポット

修理しにくい両面表面実装基板です。 ほとんどブラックボックスになってしまうので基板の修理がほぼできません。

両面表面実装

ハンダが垂れているところなど、いじられた形跡があるところを軽くテスターであたりましたけれどまだ問題は発見できません。

電源はつながっていそう

回路を動かしたとたんに電源電圧が下がる電池不良とかも見たことがあるので一応基礎的なチェックもしておきます↓

バッテリーの確認

プリアンプが謎すぎるのでネット上にある他のスペクターを見てみたのですが、この配線の色と同じ順番で並んでいるものがありました。 途中で交換されたプリアンプではない可能性が高いです。

線の色

基板に直付けになっているポットのハンダ付け箇所の真上から3本の線が出ています。 スタックポットでトレブル&ベースをコントロールする基板から配線を引っ張り出しています。

2連ポットが付きそうな基板

特徴的なミニスイッチが付いています。

ミニスイッチ

これはおそらくEMGのBTCプリアンプの旧型(ソケットになっていない時代)ではないでしょうか。

海外のフォーラムに配線図を載せてくれている人がいました↓

旧型のEMG BTCでは?

入出力と電源の線の位置、色が合致します。

つまり、スペクターが特注バージョンを作ったりしていない限り、もし完全に壊れていても新品が入手可能なプリアンプである可能性が高いです。  非常に見通しが明るくなりました。