メキシコ製のジャズマスターをお預かりしました。 しばらく弾いていなかったギターのメンテナンスです。 湿度の影響でサビやカビが発生しています。
ジャックがさび付いていて音が出せません。 ボリュームが中のポットから回ってしまっていますね。
スイッチがおかしくなっています。 バチーンとリアに切り替わって戻りません。 修理しようとしても手応えが微妙になることがあるので、これだけ錆びているなら交換してしまった方が良いかもしれません。
持ち主の記憶ではプリセットトーンも調子が悪かったそうです。
ネックの状態を直したいので、まずネックを外します。 ボディ側にもネジが効いているパターンですね。 ここのネジはネックにだけ効いて欲しいので、拡げさせてもらいたいですね。
トラスロッドはほとんどフリーに近い状態でした。 少し締めたら良くなりそうです。 ロッドナットにグリスを塗っておきましょう。
ストラップピンが緩かったのですが、ここは締めたら良さそうです。
ピックガードのネジのさびがひどくて、固着しているところが1カ所ありました。 入手しやすいネジは交換してしまいましょう。
なんとか音出しチェックがしたいので、配線を丸ごと取り外します。
ボディ側です。 導電塗料がうっすら塗られています。 アースもつながっていますね。 ジャズベとかはリアピックアップキャビティのアースを取っていなかったりするメキシコフェンダーですが、ジャズマスターはキャビティがつながっているので問題なさそうです。
ボディマウントのピックアップも含めて配線を生け捕りにできました。 なんとか音出しチェックをしましょう。
フレットはあまり減っていないのですが、しいて言えば浮いているのが気になります。 1弦と6弦で弦高を決めようとすると、フレットの頂点のRがきつい分だけ4弦5弦辺りの弦高が低くなっているのが気になるかも知れません。
今回のご予算もあるでしょうから、どこまで直すのが良いか相談しましょう。 電装系からやって、振動系は次回とするのもひとつの方法ですよね。