フレット溝ができるまで【PBのネックオーバーホール-2】

フレットを抜いたので指板修正に入っていきます。 まず指板の塗装をはがしました。

指板の塗装を落とす

フレット溝を補修します。 この段階で0.5ミリまでせまくしています。

フレット溝の補修

ハイポジションが他に比べて順反りが強くなってしまうので、ここでヒーター修正で逆反り方向にもっていきます。

メイプルワンピースなので接着面がなく、ヒーター修正が効きにくいこともあって、作業中の一時的にでも効いてくれるようにこのタイミングではさんでみました。

ハイポジションのヒーター修正

指板修正していきます。 ダミーボディを取りつけて仮想的に弦の張力がかかっている状態を再現しています。 ここで真っ直ぐになっていればこの後の作業に間違いがないわけです。

弦長方向の直線性だけではなく、指板のRも作らなければいけないので3D的な感覚で指板を捉える必要があります。

指板の修正

とは言えハイポジションは一時的に効いているようなヒーター修正だと考えるべきなので、その部分はフレットで支えます。 溝の幅を調整するためにノコを4本使い分けます。

フレット溝の幅を決める

ベースのハイポジションはほとんどのネックで順反ります。 すると弦高が全体的に上がって弾きにくくなります。

それは数年に1回ヒーター修正すれば弾きやすくできます。 その効果を長持ちさせるためには、フレット溝をあらかじめ適正にせばめておいてあげることで指板側からネックを支えることが効果的です。 去年なかごろに思いついた方法ですがかなり多くの場合で効果があります。