接着した部分が乾きましたので仕上げました。 おそらくこれで問題なく使えます。
ヒーターが一発でそこそこいい感じに効いてくれたので、すり合わせもしていきます。
すり合わせをし終わったところです。 フレットの頂点を丸めるやすりを使っています。
ナットを取りつけるところにたまった接着剤を取り除いていきます。
粗加工をすませた牛骨ナットを取りつけました。
成型して、弦溝を切っていきます。
弦が張れました。 これで完成のつもりだったのですが、ヘッドホンで音を確かめていると5・6弦を弾いたときにどこかからファサファサとノイズが出ます。 弦を触っていると消えるので、アース関係が微妙に接触していて振動に合わせて悪さをしていると思われます。
あちこち触っていて分かったのは、フロントピックアップのつり下げネジをいじるとそのノイズが出るということです。
この80年代くらいのギブソンについている、ベースプレートが基板になっているタイプのハムバッカーが悪さをしているようです。
PAFの場合、ベースプレートはアースされた金属なので、ネジもバネもアース電位に繋がります。 ですが、このタイプの場合は絶縁性の基板素材に接しているのでアースにつながりません。
振動に合わせて金属製のピックアップカバーにバネがあたったときだけアースにショートしたりオープンになったりするのでファサファサいっているのです。
ちなみにリアピックアップは、たまたまカバーにバネがあたらないらしく、ノイズは出ません。
宙に浮いた金属はノイズを寄せ付けるアンテナになりがちなので、できればアースにつなぐことで対処したいのですが、簡単な方法はありません。
ですので、今回はネジとバネを金属カバーから絶縁する方向の処理をしました。
バネがあたりそうなところに、ハムバッカーのコイルに巻く絶縁テープを貼りました。
これでノイズが出なくなったのでお返ししたいと思います。 レコーディングに使う楽器なのだそうです。 もしかしたらネジとバネの絶縁が一番大事な作業だったかもしれませんね。