分解【78年製テレキャスターのチューンナップ-2】

金属パーツをメッキし直してきれいにするそうなので部品を外して指定されたメッキ屋さんに直送します。

部品をバラしていて気が付きましたけれどストラップピンのネジが斜めに入っていますね。  川口ラ社の「チューンナップ」の基準で作業することになっていますからここは埋めてあけ直しましょう。

ネジが斜めになっている

トラスロッドは5フレット付近に強く効くようです。 弦を張っていなくてもハイポジションは少し順反っています。 メイプルワンピースネックはヒーター修正も効きにくいですし、指板を無理にたくさん削っても良くないですし困りましたね。

ある程度はフレットの頂点でも修正できるように#55090みたいな高めのフレットを使うほうが安心かも知れません。

ネックの反り具合

ネックポケットです。 何か白いものが挟まっていると思っていたのはコンパウンドでした。 1弦側には黒いテープが張ってあります。 この年代のポケットは両カドが多めに削られているのでネックが左右に首を振りがちですね。

ジョイントポケット

ジョイント部です。 ネジ穴にネジの溝が二重に切れているところがあります。 補修しておいた方が良いですね。

ネジの溝が二重に切れている

部品をバラしました。 ネックの作業中に弦を張りたいので、ダミーのブリッジを購入してみようと思います。

部品を外した

外した金属パーツです。

外した金属パーツ

メッキ屋さんとオーナー様がメールでやりとりしやすいように、おなまえシールを貼っておきました。

おなまえシール


ブリッジカバーの取り付け【アックスベースの改造-3】

ブリッジカバーのネジ穴を埋めました。

ネジ穴を埋めた

乾燥させてからノミで埋木を整えます。

今回、ブリッジはそのままのネジ穴で取り付けます。 サドルを移動させます。

弦を張ってみるためにペグを取り付けます。 ネジ穴が2カ所スポスポになっていました。 弦を外したタイミングでネジ穴を補修したいです。

サドルに弦溝がありません。 ベースのバダスブリッジは弾いているうちに溝ができるからといってそのままにしている人もいますけれど、どうしましょうか。

2ウェイロッドが入っているようです。 そこそこ真っ直ぐに近い状態には調整できるみたいです。

ブリッジカバーも無事に付けられそうです。

ネジ穴をあけました。

スイッチ用に12Φの穴があいているところを掃除します。

樹脂製のパイプを接着して8Φに狭くしました。 これでトーンポットを取り付けやすくなりました。

ベアリングが届いたらリアピックアップキャビティを加工しましょう。


作業内容の整理【レスポールスペシャル(20250601お預かり)のナット、ブリッジ交換-1】

スペシャルをお預かりしました。

レスポールスペシャル(20250601お預かり)

いつもの通りMontreux custom wrap around bridge Nickelに交換します。

Montreux custom wrap around bridge Nickel

デルリンのナットが付いているのですが、SonicのOB-02に交換することになりました。

デルリンのナット

Sonic製のスペシャルタイプに比べてノイズが多いという御相談がありました。 導電塗料によるシールディングがされていないことと、ヒスコレ用のP-90はトラディショナルな仕様にするためにピックアップがあえて同巻き同磁極になっていて、ミックス時にノイズキャンセルする仕組みがないことが主な原因です。

1弦のペグの動きが悪いので分解清掃、取り付けのチェック、ブッシュ内のグリスアップなどを試してみます。


ご要望の整理【78年製テレキャスターのチューンナップ-1】

78年製のテレキャスターです。 「できるだけ78年当時の新品を弾く感覚で使いたい」「作りに問題があるところはできるだけ取り除いて欲しい」というご要望です。

78年製テレキャスター

6弦のペグにぶつけた形跡があるので、今後もし作業中に比較的きれいな当時のFキーを入手できたら送ってきてくれるそうです。 動き自体は悪くなっていなさそうです。

ペグ

クロームメッキが錆びているところはメッキ屋さんに再メッキを頼むそうで、分解したらオーナー様が指定されたメッキ屋さんに直送します。

再メッキするらしい

ボディは少し黄変した感じのオリンピックホワイトにリフィニッシュすることになっています。 そのついでにネジ穴がずれているところ↓などは埋めてあけなおすことになりました。

ネジ穴

ネックはローポジションが逆反り、ハイポジションが順反っています。 ロッドナットを回してどうなっているのか調べてみましょう。 順反りが強くてトラスロッドがローポジションにしか効かないパターンの気がします。

そのあたりも考えてジェスカーフレットのどれに交換するか考えることにします。

ネックが反っている

ヘッドロゴ面の塗装だけを残して、グリップなどの塗装もやり直すことになりました。

ネック裏も塗装しなおす

ついでにポケットの形も修正します。 ボディの日付スタンプなどはしっかり残しつつ、隙間が空いている両側を埋めましょう。

ボディの隙間

ネックとポケットの間に何か入っている気がするので分解してチェックしましょう。

何か挟まっているかも

私が以前働いていたラ社がチューンナップメニューを受けていないせいか、チューンナップに相当するご要望がじわじわと増えてきました。

チューンナップとかモディファイみたいなリフレットや配線も含めて全部の組み直しメニューを増やした方が良いのでしょうかね。

 

久しぶりにお会いしたお客さまだったのですが、何やらものすごい量のお土産をいただきました。

差し入れを頂きました

私が自宅兼仕事場にしているのでかえって気を遣われるのかも知れませんが、ギターの修理には手ぶらで来て頂いて大丈夫ですので笑