ナットが接着できたので、形を整えます。
弦を張ってみつつ弦溝の位置を探します。
フレットのすり合わせもしつつ、弦を張ってみてフレットの頂点の並び具合をチェックしました。
フレットを仕上げて、ナット溝の深さを調整しましょう。
ついこの間、ネックの調整をしたばかりのベースなのですが、気温がコロコロ変わるせいか安定しません。
前回、春になって逆反った分、トラスロッドを緩めたのですが、数日経ったころに順反り方向に動いて、その後ここ数日の寒さでそれが少しもどったようです。
ネック調整後にこれを見せてもらいました。 マニアックな音質改善アイテムR-Pad-bcです。
入れてすぐも変化があるようですが、使ってみるとこうやって革がキャビティの中でなじんでいく過程でも、変化を感じるらしいですよ。
こんなパッケージでイケベで売られているそうです。
この商品の説明書にあるダイナミックダンパーの図は、それそのまま楽器のデッドポイントの原理でもあります。
どうやってチューニングするのかは知りませんが、共鳴する振動系をひとつ追加して、さらにそのQを緩めてあげたりすることで、今までと振動が変わることは大いにありえます。
樹脂劣化でもぎ取れたジャックの交換です。 基板を全部外しました。
ここで驚いたことが! この電線、5本写っているわけすが、全て天ぷらハンダです。 触るとグラグラします。
指で引っ張ったら全部スッポ抜けました。 ハンダに穴が開いているのが見えると思います。 実はトレブルツマミが効かなかったのですが、コンデンサの容量抜けもなく、いったい何が原因だろう?と思っていたら、問題はハンダ付けだったようです。
単線は予備ハンダ(ハンダメッキ)するときに接触面積が少なくなります。 金属疲労で折れやすくもなります。 技術も必用ですし、故障のリスクも高いわけです。
配線のマテリアルの持つキャラクターを重視する人は、必要に応じて単線を選ぶことがあるのですが、実際に使ってみるとこういうことが起きる可能性があります。
なので、「信頼性」を重視する技術者はあまり使いたがらないのではないかと思うのです。 こういうことを書くと前に作業した人が気を悪くするかも知れないので、どうしてもゴニョゴニョ言うことになるのですが、ギターやエフェクターの裏パネルを開けて単線が出てきた時点で「これは気をつけないといけないな。」と身構えるのです。
もちろんプロの中にも単線をこよなく愛する人もいるはずなのですが。 ・・・絶対に「音出ずトラブル」が発生してはいけないような武道館みたいな現場にゴニョゴニョ。 ・・・直流リークの大きくなった劣化ビンテージ電解コンをカップリングに入れて、フットスイッチを踏む度にポップアップがバコバコいう機材を平気で現場に持ってきてしまうような基礎的な電子回路知識がゴニョゴニョ。
もしこの線のメッキが酸化しているのが悪いなら、コンパウンドで磨けばハンダ付けできるでしょう。 実際に、スイッチ配線をした私のハンダは今のところはガッチリ付いています。 でも、素性の分からないこの単線をこのまま使うのも今後を保証できませんし、修理中に金属疲労で折れたりしたら余計に修理費用がかかります。 なので配線も全部交換します。
交換するジャックと、すっぽ抜けた配線を外しました。 残ったのは交換済みのDCジャックと修正済みのバッタリースナップだけです。 この時点でこの基板のハンダは全て外したことになります。
ビンテージのマーシャル・ガバナーの写真を参考に色を合わせて、ベルデン製の撚り線を取り付けしなおしました。
ジャックに付いてきたナットがなんとなくゆるく感じるのでナットだけ元から付いていたものを使います。
配線をやり直しました。 これでまた10年使えるでしょう。
音出ししました。 問題なく使えそうです。 ジャックも新しくなりましたし、電池も使えますし、トレブルも効くようになりました。 スイッチ不良による音出ずも直りましたし、スイッチのショートによる発振もなくなりました。
久しぶりに歪みエフェクター作ってみたくなりましたね。