ケースに穴をあけていきます 普段のアルミと違って削るのに時間がかかります。
穴あけはこんな感じになりました。
キャンディアップルレッドにシェルピックガードという美しいPBをお預かりしました。 ネックの調整とセンターズレ問題の解消をしてきます。
サドルが完全に下まで下がっていますが弦高が3~3.5mmもあります。
トラスロッドが完全に緩んでいたので締めてみましょう。 ロッドナットにトルク調整剤を塗っておきます。
トラスロッドは効いていますが、ハイポジションに順反りが残ります。 ヒーター修正をしてみましょう。 シムがヒール部分に入っているのですが、ネジが通るタイプにしたほうがハイ起きさせる力が少なくて済むと思うのでシムは作り直しましょう。
確かにナット溝がやや4弦側によっています。
ブリッジも4弦側に2mm近くずれていてサドルを1弦側に動かして合わせてあるようです。
以上の状態でわずかに4弦よりになっています。
ピックガードの外周はだいたいあっていますし、ジョイントはしっかり付いているので、ボディの外周から算出するセンターに合わせてジョイントやピックアップの位置まで無理に動かすことはあまり現実的ではないと思います。 ナットとブリッジだけ修正すればピックアップの上を均等に通ってくれそうな気がします。
リテーナーが弦の中央になくて2弦が外れやすくなっています。 取り付け位置がナットに近くて弦の角度が強いせいもあるかも知れませんが、ちょっと気になりました。 ナットを交換したら弦が1弦側へ動くので自動的に直るかも知れませんね。 それでも合わなかった場合はここも追加で修正しましょう。
試しに、ヒーター修正をしてみてから考えます。
1mmのアクリル板をカットしかけたのですが、欠けやすくて加工が繊細です。
しかも1mmでもよく見るとぶ厚い気がしてきます。 テンプレートにした0.5の塩ビ板でちょうど良い気がします。
穴をいくつもあけることを考えると0.5mmのアクリル板を安定して加工するのはちょっと難しいかも知れません。
そもそも素材が何でできているのか分からなかったからアクリルにしてみたのですが、おそらくオリジナルもこれはアクリルではないでしょう。 紙とかシールでできた装飾を出し入れするときに割れそうです。
素直に塩ビ0.5mmに仕様変更して進めていきます。 2mm厚を買って、1mm厚に買い直して、結局0.5mmになりました。 写真と記憶が頼りなので迷いました。