調整【レスポールスペシャル(20240217お預かり)のメンテナンス-5】

弦高のバランスを見て3弦の溝を深くしました。 3弦は位置が高いことと、サドルが後ろへ下がることと、プレーン弦の中で一番太いことによって弦が曲がりきれず、他より弦高が上がりがちです。

サドル溝の調整

新しい弦を張ったのでオクターブチューニングを確認します。 弦長方向の取り付け位置を決める2本のネジのうち、6弦側にロックナットを追加してネジを固定しました。

弦交換の度にオクターブチューニングがずれることを防ぐことができます。 1弦側はスペースの問題で入りませんでした。

オクターブの確認

細かい部品が多いので、中粘度のネジロックで仮固定しておきます。

部品の仮固定

ナノカーボン的なものが効いていてボリュームのガリは消えました。

ボリュームのガリがなくなった

弦が落ち着いたらお返しして良さそうです。

完成


チェックして完成【「石」ロゴフェルナンデスのPBタイプのPG取り付け修正-4】

補強したネジ穴などのチェックをしました。 問題なさそうです。 弦のせいなのかベースの共鳴の仕方が原因なのか分かりませんが、サドルはこの位置で良いようです。 今回は弦交換などはやらないのでこのままにしておきましょう。

オクターブ

ネックは順反っていて、ロッドナットが奥にめり込んでいます。 ネック材が柔らかいのかも知れません。 ここも今回のテーマではないので一旦このままでお返しします。

ロッドナット

というわけでこれで完成で良さそうです。

完成

ペグにトルク剤を塗布したのが良かったのか、弦を張らずにツマミを回すと抵抗を感じますが、弦を張った状態で回すとヌルヌルと動く感覚があるので、お預かりした時よりちょっと良くなったかも知れません。


埋木の加工【エピフォンサンダーバードのネック交換-5】

フェンダーバードのネックポケットを削ったときのジグが残っていました。 ここから型取りをしていきましょう。

型取り

型取りできました。

型が取れた

ここにベアリングビットをはわせて、刃物でテンプレートを削り出します。

型にあわせてテンプレートを削る

裏側に貼ってあったものがテンプレートになります。

テンプレートができた

これがネックポケットにピッタリ収まります。

ネックにピッタリ収まった

4枚切り出しておいたマホ板をトリマーで成形します。

薄板を削っていく

ネックポケットを埋めていきます。 ポケットに仕込み角が付いているので、この方法が一番リスクが低くなるべくピッタリ埋めることができると思って選びました。

埋木した

両サイドも5mmの板で埋めます。


ナットに弦溝を作る【レスポールスペシャル(20240217お預かり)のメンテナンス-4】

ナットを成形しました。

ナット溝を作る

弦の溝を作っていきます。

弦溝ができた

ナットを磨きました。

ナットを磨いた

ブッシュが浮いているのかヘッドがセンターを中心に左右へ反っているだけなのか判断できないので一度外しました。 ちょっと浮いていたので押し込んで固定しておきました。

ペグを外してみる

メイドインジャパンの文字が見えますね。

日本製らしい

お掃除して戻しておきます。 先日お預かりしたスペシャルのブッシュの内側に、トルク剤を薄く塗るとチューニングが安定したのでこれも掃除したあとに塗っておきました。