テレキャスターのフレットすり合わせ

チョーキング時にビリ付きが気になるというテレキャスターです。 弦高を下げすぎていると思います。 フェンダーは指板Rがきついので1弦12フレットで1.4mmくらいまで弦高を上げないとチョーキングできないことが多いです。 

テレキャスター

大まかに調整しました。 やはり1.4mmくらいに境目があるように見えます。

大まかに調整した

フレットのすり合わせもすることになっています。 全体を大まかに削ったあと、弦を張ったまま、演奏時の角度に抱えて直線が出ているか確認しながら部分的なすり合わせをします。 こうすれば機械を使わなくても精度が出せます。

フレットのすり合わせ

弦の角度を気にしているのかリテーナーが浮いています。 これをすると弦の張力が変わる度にシーソーみたいになってチューニングが安定しません。

1・2弦のリテーナーが浮いている

2mmくらいのスペーサーを作ってあげると良いかもしれませんね。


部分的なすり合わせ【Sonic ショアラインゴールドJBのメンテナンス-8】

お預かりした時から気になっていたのですが2弦と3弦の3フレット付近が盛り上がっています。 フレットが浮いているわけでもないので経年変化なのでしょうか。 

ここが出っ張らないところまでトラスロッドを緩めると、今度は全体の順反り具合が強くなりすぎてバランスを取ることができません。

2.・3弦の3フレットが出っ張っている

弦を張った状態で出っ張っているところを部分的に削ります。

部分的にすり合わせる

フレットを磨きました。

フレットを仕上げた

これで完成で良いと思います。

弦を張った


チェリーレッドのスペシャルにモントルー製バダス型ブリッジを取り付ける

チェリーレッドのレスポールスペシャルです。

モントルーのcustom wrap around bridgeを取り付けます。

このギターは中古で購入されたそうですが、ピックアップのネジがゴールドになっているようで、ブリッジもニッケルとゴールドを合えて混ぜて使うことになっています。

アンカーの下に隙間があるのでブリッジを交換した後も弦高調整ができそうです。 リアピックアップが下がりすぎていてフロントと出力が合わないのが気になります。

ネックが順反っています。 ロッド調整しましょう。

ロッドナットを清掃してトルク調整剤を塗布しておきます。

ブリッジにあいているネジ穴の加工精度がイマイチでサドルがシーソーのように動いてしまいます。 5弦に至ってはねじが通りません。

穴を削ってフィッティングを可能な限り良くします。

リアピックアップを開けてみました。 バネがきちんと通っていなくてクッションも柔らかい物が使われています。 このバネを最後までキッチリ通すのは至難の業ですよね。

バネを交換しました。 このバネはポールピースのネジに挟まるので扱いやすいです。

両側にペコペコしがちなのでクッションでも支えておきます。

アンカーは無加工でフィットしました。

弦の位置を決めます。

サドルに溝を作っていきます。

オクターブネジの穴を拡げたりしていますので細かい部品が共鳴しないように中粘度のネジロックで仮固定します。

弦を張って調整しました。 サドルの並びはこんな感じ。 弦交換の際に取り付け位置がずれないように、弦長方向の取り付け位置を決めるネジにロックナットを追加しました。 このナットを締め込んでおけばネジがロックされます。 今回は左右両側に付けることができました。

弦高を決めたので、ピックアップの高さ調整をします。 リアの音が極端に小さかったのですが、バネとクッションで持ち上げたのでバランスが良くなりました。

ギブソンが使っているこの材質のナットは、弦が張り付いてコキコキいいやすいので、溝にもトルク調整剤を薄く塗布しておきました。

しばらく様子をみてネックの変化や、サドル周りの部品による変な共鳴などの問題が発見されなければ完成です。