スキャロップ加工【wife風レリックベースの組み込み-5】

スキャロップの加工を進めていこうと思います。 お客さまからお借りした資料をもとに掘り込み加工をする部分にラインを引いてみました。

ほるところを描く

地道に手作業で彫り込んでいきます。 ビルが自分で加工したときの気持ちになることが大切でしょう。

掘り込み加工

自分で加工したなら本格的な塗料ではなくサインペンなどではないでしょうか。 茶色と黒を混ぜながら似た色にしていきます。

加工完了

かなり本物に似た感じに仕上げることができました。 指板はオイルフィニッシュなので半年くらいすると焼けてきます。 その時にはもっと近くなるのではないでしょうか。

かなり似た感じに

この工程でインクが周りにしみないように先にオイルを済ませてあるというレリックならではの段取りが活きているわけです。

ちなみに細かいことを言えばタラス時代のwifeにはスキャロップはありません。 お客さまの演奏法との兼ね合いでここだけ仕様がタイムワープしています。


21フレット仕様を20フレット化【1960風レリックJBの製作-5】

21フレットツバだし仕様のネックなのですが、レリックのベースにしたいので1フレット少なく加工します。 ベースの場合、最終フレットは完全にツバ出し部に載っているのでカットすることができます。

ギターの22フレットはたいていの場合半分ネック本体にあるので切ることができません。

フレットを抜いたら糸のこ盤で大まかにカットします。

ツバだし指板のカット

続いてトリマーのベアリングビットでネックの形に合うところまで粉にします。

トリマー加工

トリマー上がりがこんな感じです。 まだ追加で加工が必要そうです。

トリマー加工あと

はみ出した部分をノミで突いていきましょう。 形を変える加工はここでほとんど終わらせます。

ノミ加工

最後に#240から#400まで磨いて完成です。 最初から20フレット仕様だったかのようになりました。

ペーパー仕上げ

次は塗装の始まりですね。 ロゴマークも用意します。

 

 


ネックのオイルフィニッシュ【wife風レリックベースの組み込み4】

フレットのサイドを仕上げていきましょう。 大きな目立てやすりで削り落として、最後は小さい目立てで追い込みます。 フレットエンドドレッシングファイルで丸めます。

フレットエンドの処理

ヘッドの塗装やスキャロップ部の着色時にはみ出したところに塗料が染みこまないようにあらかじめオイルを入れて仕上げてしまいます。

ネックのオイルフィニッシュ


ネックが到着【1960風レリックJBの製作-4】

注文したヤマ楽器の生地上がりネックが届きましたよ。

やー、やっぱり良いですねヤマさんの仕事は。 何回作っても狙って同じコンディションに仕上がる安定感が持ち味ですね。

JBネック

弦を張ってトラスロッドを少し締めたらジャスト真っ直ぐになりそうなくらいのハイポジションの絶妙う~っすら逆反り感。

絶妙な仕上がり

バッターの手元でボール半個分沈み込むツーシームで注文通りの6→4→3ダブルプレーみたいな職人技です。


フレットの交換【wife風レリックベースの組み込み3】

wifeには2種類のフレットが打たれています。ハイポジション3フレットだけは細めのフレットになっているようです。 これを再現したいと思います。

とても低い弦高で弾くベーシストさんなので、いつもハイポジションの起きが問題になります。 定期的にヒーター修正をしながら使っているので、今回はハイポジションのフレット溝を意図的に狭めにすることで逆反ろうとする力をハイポジションにためて組み込んでいってみようと思います。

溝を埋める

ローポジションのフレットは太めです。

フレットを圧入

フレットの圧入が完了したところです。

フレット交換完了

次がオイルフィニッシュで、スキャロップ加工とヘッドの塗装が後になります。