穴埋めをします【エピフォンのサンダーバードの修理-1】

エピフォンのサンダーバードです。 いろいろと問題があってお預かりしました。

エピフォンのサンダーバード

張力に引っ張られてアンカーが浮き上がってきています。

アンカーが浮いている

アンカーを一端抜いて穴を補強しようと思います。

アンカーを抜く

シャーラーのセキュリティロックに交換仕様としたら、ネックジョイントねじと共締めだったので交換できなかったそうです。 コントロールプレートに穴を追加して取り付けることにしました。

で、お客さんに場所を指定してもらったのはいいのですが、全く同じ位置にボディをルーティングするときに固定した治具穴があいていました(笑)

セキュリティロックをつける

これではねじがとまらないので埋めました。 今までストラップピンがついていたところも1本だけねじが細かったので一度埋めてあけなおすことにしました。

埋める

 


mu-tron iiiの修理で分かった☆回路解説と電源の注意点【MU-TRON Ⅲの修理-2】

ミュートロンの回路構成がなんとなく分かったので掲載しておきます。

断線箇所

入力部は反転アンプです。 ここからフィルター部と制御系に分岐します。

入力部

まず制御系からです。 入力信号の振幅をオペアンプを使った理想ダイオード回路で直流に直しているようですね。 その先の4.7μFの電界コンデンサの容量を変えたら充放電の時間が変わってフィルタの反応が変わりそうな気がします。

理想ダイオード

ドライブというスイッチがありますが、これはアナログフォトカプラのLEDをどうドライブするかというスイッチです。

強い入力に対してLEDが点灯するのか、逆に点灯していたものが消えるのか。

正確には分からないのですがオペアンプの反転回路と非反転回路を入れ替えるような仕組みです。 この回路図が合っているのかも分かりませんし大まかな検討だと思って下さい。

LEDをドライブするアンプ

肝心のフィルタ部はステートバリアブルフィルタです。 3個のオペアンプを使用する複雑な回路ですが、カットオフ周波数とゲイン幅とQのパラメータを自由に決めることができます。

パラメトリックイコライザーを動作させるためのバンドパス信号を取り出す回路としてよく使われます。

オペアンプの間に220kオームの抵抗がふたつありますが、ここを変化させることで周波数を変えることができます。 そこにアナログフォトカプラのCDS側をつないであります。 CDSは光が当たると抵抗値が下がる性質があるので、入力の強弱に合わせて制御系がLEDを点灯するとフィルターの周波数が可変することになります。

ステートバリアブルフィルタ

ステートバリアブルフィルターは3カ所から信号を取り出すことができます。 場所によってハイパス、バンドパス、ローパスとなります。 ミュートロンにはこれらを選ぶスイッチが付いています。

出力部

というわけで、エフェクターとしてはかなりの飛び道具ですが、内部の回路は非常にスマートにできています。

最後に電源部です。 このエフェクターはグラウンドを中心にプラス9ボルトとマイナス9ボルトで動いています。

回路図を見ていて気がついたことがあります。

電源部

このエフェクターは電源に問題があります。 電池を入れたままアダプターをつなぐと、電池の両端に電源アダプターの電圧がかかります。 つまり減った電池を充電してしまうのです。

充電式でない電池を充電するのは破損することもあるので危険です。

今回の故障の原因はおそらくこれです。 電池を入れたままアダプターをつなぐ。 電池が液漏れを起こす。 電池から漏れた液が基板面に着く。 基板パターンが腐植して絶縁を起こす。

事故調査委員会のようにトラブルのシナリオが書けてしまいました。 古いミュートロンを使っている人は気をつけて下さいね☆

 


配線作業【YAMAHAエレアコベースの改造-13】

15Φのプラグカッターを使ってスペーサーワッシャーを自作しました。 先に7Φの穴をあけてから目検討で抜くのでセンターがずれてしまうのですが、そもそもベースにあいている穴がずれているので、それを均等な間隔にするためにズレをズレで打ち消すことにしました。

ワッシャーを自作

その穴に合わせて内側に入れるプレートを作りました。 これがないとポットがグルグル回ってしまいます。

ボディ側面は湾曲しているのでヒートガンで温めて曲げました。

内側パネルを自作

ここにポットをつけます。

ポットを付ける

お客さんに試奏してもらうためにミニプラグでつないでいたピエゾピックアップ(という名の電子ブザー)をシールドケーブルにつなぎ直します。

ピエゾを解体

こんな感じです。 少しでもノイズを減らすために全てシールド線になります。

ピエゾにシールドケーブルを付ける

ポット周りの配線が終わりました。 シールド線なのでかなり手間がかかりました。

ポット周りの配線をすませる

ボディに仕込んでいきます。

ポットの取り付け

外側は大きめのワッシャーを使って締め込みます。

配線完了

一発で音が出ました。 アンプにつないでみましたが非常にノイズは少ないです。

マグネティックピックアップもハムキャンセルするようにコイルをスプリットした構造になっているのですが、少しノイズが残ります。

偶然ピエゾ側が拾うノイズがそのノイズとキャンセルするので両方のピックアップをフルにしておいてトーンで音を作るのが一番ローノイズでいいかもしれません。

配線をまとめる粘着フックを付けたいのですが力尽きたのでまた明日です(笑)


故障したミュートロン【MU-TRON Ⅲの修理-1】

古いミュートロンをお預かりしました。 エフェクトがかからない状態です。

エフェクトがかからないミュートロン

本体を解体してから電源の不良が見つかったらがっかりなので、電源アダプターからチェックしました。 きちんと電圧が来ています。プラスマイナス9ボルトの仕様です。 だから電池で駆動するときは2個いるのですね。

のちに9ボルト仕様に変更になったそうですが。

電源をチェックする

音が出るけれどもエフェクトがかからないというのはやっかいです。 ネットで見つけた回路図によると、エンベロープ信号を使ってアナログフォトカプラでフィルタを制御しています。

そういった今使われていない部品が故障していた場合、修理が非常に困難になります。 LEDとCDSを使って部品から自作することになるでしょう。

スイッチの故障などであることを祈ってテスターで点検するのですが、スイッチは全て正常に動いています。

スイッチ機構をチェック

そこで基板の異常を発見しました。 おそらく電池から漏れた液体がかかって腐食したようです。 銅箔パターンが緑青になってしまっています。 ここの両端で導通がありません。

腐食している基板パターン

ドレメルで削って掘り起こしてみました。 ここに銅箔テープで作った新しいパターンをはわせてハンダでバイパスを通しました。

パターンが切れている

借り物の回路図で申し訳ないですが、断線していたのはピンセットの先の部分。 まさしく制御系の要所です。 回路図で「?」と書かれているのがフォトカプラです。そのLEDをドライブするオペアンプに届けるエンベロープ信号が届いていませんでした。

断線箇所

動作するようになりましたけど、飛び道具すぎて直っているのか心配になるエフェクターですね(笑) お客さんに判断してもらいましょう。

今回見てみて分かったことやミュートロン回路の解説を次回書いてみようと思います☆