ナット溝に入っている接着剤を掃除します。
オイル漬け無漂白牛骨ナットを粗加工していきます。
ネックに接着しました。
フレットのすり合わせとピックガードアッセンブリーを同時に作業できるように、ピックガードを外します。 ジャックをボディから外そうと思って気が付いたのですがジャックプレートがありません。 ボディがアルミだからですね。
PURETONEのジャックを付けることになっているのですが、穴が国産ジャックの径だったらアルミボディの穴を拡げることになって嫌だなと思って確認しました。 充分大きい穴があいているようです。
ネックを外している間にネジ穴の面取りもついでにしておきましょう。
ペグを分解して清掃しました。 ブッシュナットの内側にグリスを少量塗っておきました。
ネックを戻します。
ついでにスケールを測って大まかにオクターブチューニングを確認しました。
最終的にはチューナーを使って確認しますが、先にナットから12フレットまでの距離を測って、予測されるサドルの位置におおまかな調整をしておくと、迷い無く最終調整ができます。
開放弦でチューニングしたあとに3フレットあたりで演奏すると音程がズレるという御相談がありました。
いろいろチェックしたのですが楽器に問題はありません。 強くピッキングしたときに立ち上がりの音程と、音を伸ばした時の音程で違ってくるというギターの特性によるものでした。
「曲のテンポやフレーズによってどっちに合わせるかを決めるしかない」という意見をよく聞きます。 細かく刻む曲は立ち上がりの音程で合わせる。音を伸ばす曲は落ち着いたところでチューニングする。といった具合です。 音を伸ばすフレーズではチョーキングビブラートを使ってフラットしている音程を上げることもできます。
別の考え方を聞いたこともあります。 短い音価で多少シャープしていても気にならないけれど、音を伸ばすような曲でフラットしていると目立つのであとの方でチューニングを整えるという考え方です。
トーンを絞ると倍音が減ってチューニングしやすくなるという説もあります。 これは昔から聞きますし確かにそれはそうなのですが(ABボックスのチューナーアウトにトーンコンデンサを付けている人もいますよね)、そういう現象もありつつ、強くピッキングしたときにシャープする現象ももうひとつ別にあるような気がしています。
弱く弾いたり、12フレットのハーモニクスでチューニングすると開放弦の基音(弦の端から端まで使って出す低音)の振幅が抑えられることでチョーキングされる成分が減り、シャープした音程が出ないということが起きているいるのではないでしょうか。
弦高が低い楽器も結果的に振幅が抑えられるので、アタックとサスティーンの音程変化は少なくなるかもしれません。 なのでフレット交換したときに指板の細かい凹凸が平らになって、指板全体で弦高が適度に下がることで改善したと感じることもあるかも知れません。