ナットの接着を外した

「やっぱり楽器の修理をせずに、コンディションが悪くても味のある音で弾きたい」ということになったようで、途中までやったナット交換をもとにもどします。

接着してった粗加工ナット

とは言え、ナットの下の薄板は修理したままにしておきましょう。 接着剤もきれいに除去しました。

ナットの接着を外した

人づてに頼まれた修理なので、何をどう修理するかとか、何をしないかなどの相談を細かく直接できなかったので、こういうことになりました。 部分修理の半分以上はそういう問診とコンセンサスをとる作業ですね。

それこそが我々のような個人でやっている修理屋さんの存在価値だと思うので、楽器屋さんに持っていくのが不安で、直接あれこれ相談したいという方はぜひご連絡下さい。

いろいろと楽器内部のチェックもしたし、作業の手間もかかったことはとてもご理解いただけたので、お代もちゃんと頂けました。


全体をチェック【Greco TB-1100のオーバーホール-1】

グレコが1988年に作ったベースです。 実はスケールがギブソンより少し短く作られているのですが、持った時のバランスが本家より良いので弾きやすい楽器です。

グレコのサンダーバード型ベース

ハイポジションが起きています。 ここはヒーター修正やフレット交換の過程で上手く直したいところです。

ハイ起き

ペグのギアのかみ合わせが甘く、かたかったり、緩めるときにカタッと一気にチューニングが下がったりします。 ペグを交換することになりました。

ペグギアのかみ合わせがわるい

ポットのガリノイズもあるので部品を交換して配線を引き直します。 導電塗料でノイズ処理もします。

配線もやり直す

他にも面白い試みがあるのですがまた追々。 お預かりする際にオーナー様とは、楽器の話より他の話が何時間も盛り上がってしまって、作業については相談しながら進めることになりました(笑)


戻ってきた【Momoseベースのピックアップ交換-3】

ベースが戻ってきました。 ロッドナットがトラスロッドに斜めに入って固着していたベースです。 購入した販売店を通じてネックを新品に交換してもらえたようです。

モモセのPB

では改めて作業を進めていきましょう。 ピックアップを交換します。

ピックアップを交換する

ナットの3弦溝にちょっと問題があります。 ヘッド側に振動が逃げて異音がするのです。

よく見るとナットのフレット側半分しか弦を支えていない状態。  張っている弦の長さの関係で、巻き数を増やせず、下に押しつけることもできないので悩ましいです。

他の弦はこれで良いのですが、3弦はベースもギターもナット上で弦の角度がつかないので溝はもう少し真っ直ぐに近く切る必要があると、今のところ私は考えています。

3弦から異音がする

図で描くとこんな感じになっています。

ナット溝がこうなっている

角度を変えるにはフレット側を削るしかないのですが、そうするとヘッド側の弦から出る異音はなくなるのですが、フレットの頂点の延長線にナット溝の底が近づいていって弦がビリつきやすくなります。

削ってみたけれど納得がいかない

うううむ。 交換した方が納得のいく仕上がりになりそうなので交換することにします。 ナットは本当に繊細なものですね。