埋木はずし【レスポールのネック修理-9】

ネックのマホガニーが順反りしていたのをヒーターでかなり直しました。 これでトリマーなどの機械工具が入りやすくなります。

スチームをあてながら埋木を外していきます。

トラスロッドの取り出し

黒いチューブを巻かれたロッドが出てきました。 木が押しつぶされてかなりロッドが引っ張り出されているのが分かってきました。 ネジ切り側も押しつぶされてネックの主材がトラスロッドをくわえ込んで機能しなくなっています。

ベンドロッドのたわみが一番大きい中央部がなかなか取れないですね。 トリマーのエンドミルビットを使ってある程度削り落としましょう。


全体をチェック【J-45のナットはがれ修理-1】

ラムトリック時代からのお客さんというか、同じ国立音楽院ギタークラフト科で竹田先生に教わった後輩にあたるギタリストからJ-45が届きました。

ラムトリックでチューンナップしてピックアップを取り付けたことがあるギターですね。

J-45

オイルナットがはがれてしまっています。 粘度の低い瞬間接着剤で付けてあるのですが、冬期の急激な材木収縮や衝撃などではがれてしまうことがあるのです。

ナットがはがれている

バンプオブチキンのローディをさせてもらったときにも、チャマさんの青Sonicが同じようなナットはがれをおこしたことがあります。

年末ライブのリハ期間中、メンバー到着前に弦交換をしているときだったので補修がききましたが、本番中にはがれたらナットがずれてチューニングがおかしくなることもあるのではないかと問題意識を持ちました。

なので、Birdcageを立ちあげてからはタイトボンドで接着しています。 タイトボンド接着でナットがはがれた例は今のところありません。

瞬間接着剤を使うメリットはナットを外すときに写真のように楽器にダメージがないところですが、タイトボンドも上手に加温してあげればはがれますし、柔らかくなった接着剤もきれいに取り除けるので問題ないです。

自分が手がけた楽器がどういう使われ方をしているのかは現場を見に行かなければわかりません。 こういうことを考える大事なきっかけをもらえたことを、チャマさんや現場のみなさんに感謝しています。


割れの修理【TOKAI SUPER EDITIONのブリッジ取り付け修正-3】 

メイプルの木栓を埋めたところはこんな感じになりました。 しっかり埋まっています。 黒く塗って目立たなくします。

ただ割れが気になります。 塗装だけかと思ったら木部も割れていますね。

ネジ穴を埋めたところ

パレットナイフを使ってタイトボンドを押し込んでおきましょう。

割れを修理

次はセンターを出してトレモロの取り付け位置を出していきましょう。


ネジ穴を埋める【TOKAI SUPER EDITIONのブリッジ取り付け修正-2】 

トレモロのネジ穴がボディ裏まで貫通していますね。

トレモロのネジ穴が貫通している

6本のネジで支えるトレモロに交換しますが、やはり両端のネジがほぼ全ての力を受け止めるように取り付けることになりますので、この部分の強度は大事です。 思い切って穴を大きく広げます。

思い切って広げる

強度を持たせるためにメイプル材でプラグを作りました。

メイプルで埋める

ものはついでなのでピックガードのネジ穴も埋めてずらしましょう。


サドル製作【タカミネのサドル交換-2】

牛骨のブランクサドルから同じ形状に削り出していきます。 韓国製の低価格モデルとは言えさすがタカミネでして、元のサドルのR形状と同じに仕上げればOKです。

牛骨を削る

仮ではめ込んでみました。 問題なさそうです。

仮で収めてみる

弦を張ってみました。 元のサドルにも弦溝が切られていましたから同じ位置に溝を切っておきます。

弦溝を付けてみる

完成したところがこちら。 元が樹脂製だったので、牛骨を磨いて光沢を出したら高級感が出ました。  オクターブのイントネーションを付けようかとも思ったのですが、元のサドルが割れるトラブルでしたのでどうせカンペキには合わせられないし、普通にまるくしました。

完成

この2.8ミリのサドル幅で鋭角に前後へ尖らせてもオクターブが全然合っていないギターとかありますしね・・・。 もともとオクターブはきれいに合っているギターなのでこれでお客さんも気に入ってくれました。

サドルの下のピエゾにもしっかり力が加わっていてアンプから出した音もすばらしいです。 中古で1万円だったらしいのですが、これはどの現場に持っていっても文句を言われることはないギターだと思いますね。

なによりオーナーさん本人が弾くとハッとするような音がします。 それって素晴らしいことですね。