ワックスポッティングした【P-90タイプのピックアップを製作する-8】

ハウリングしないようにコイルをワックスに漬け込みました。

ワックスポッティング

抵抗値やインダクタンスは目標に近い値になりました。

計測

このあとバンプ好きなお客さんと6時間くらいP-90についてあれこれ試したのですが、トーカイのスペシャルはフロントをあえてそのままにして、リアだけヒスコレに近い値のものに交換するとCDに近い音になることが分かりました。 

トーカイに載っているピックアップは控えめなターン数のコイルで倍音多めなバランスにしていて、それを強いマグネットで音量補正したような作りになっています。

リアを交換して太めにすると「ブリン」が出てきて、フロントの「ザリン」とミックスしたときの音からクランチを作ると良いようです。 ただこれをすると、フロント単体とリア単体では音のニュアンスが遠くなって切り替えて使う人には違和感がある可能性もあります。


コイルワイヤーを変えて巻いてみる【P-90タイプのピックアップを製作する-6】

2001年製のヒスコレに付いているピックアップを分解して調べさせてもらった結果、コイル線の材料が違っていたことが分かったのでもう一度試作品を作り直します。

コイルを巻き取る

巻き取ったところはこんな感じ。

フォームバー皮膜線

組み上げました。 この状態で抵抗値やインダクタンスはかなり近い物になっています。 ですが、ポールピースを鉄製の物で叩いた時にアンプから出る音が少し低いです。 ワックスを入れれば線間容量が増えて高域が出てくるのでしょうか。

組み上げた

ワックスに漬け込みました。 指で叩いてもマイクロフォニック現象はほぼ起こりません。 フィードバック奏法でハウらないことは大事です。 P-90タイプは裏から叩くとカンカンいって、表から叩くとポンポンいいますから、ワックスポッティングは絶対必要になると思います。

ワックスに漬け込む

右がヒスコレで、左が今回私が作ったものです。 ポールピースを叩いた時にカンカンと高い成分が出てきて、聞き分けが付かないレベルになっています。 この周波数はワックスで出ているんですね。

聞き分けが付かないレベルになってきた

ヒスコレからトーカイに持ち替えたときに違和感がないピックアップができあがりそうです。 手送りで巻いたコイルであることや、SEB構造のボディや仕込み角の違いがあるので載せてみてまださらに違和感があったら巻き数を調整しましょう。


お掃除【ハムバッカーの音出しチェック-1】

ギタークラフト科時代の先輩にもらったBurnyのLPカスタムタイプです。

burnyのLPカスタムタイプ

フルアップポットの試奏機になっていたようです。

シールがたくさん

ピックアップからスイッチに行って、ノーマルポットかフルアップポットかを通って出力されているようです。 今回これを取り除きます。

配線

ピックアップの線が見えますね↓

配線

コンパウンドを掃除して導電塗料を塗り直します。

キャビティの掃除

シールもキレイにしました。

シール剥がし

フレットクリーニングしました。

フレットクリーニング

ハムバッカーを製品化したいので試奏のためにこのギターに登載してみます。