ベース用ブースター製作【マイクロアンプのモデファイ】

楽器店でMXRのマイクロアンプを試奏して気に入ったお客さまから、ベース用に定数を見直したバージョンをご注文頂きました。

使う部品はこんな感じ。

部品一覧

つや消しブラックなので加工中にキズが付かないようにマスキングします。

ケースをマスキング

穴開けが終わったところ。

穴開け

基板を製作します。 電源のデカップリングコンデンサを追加するために一部パターンを変えています。

基板の製作

カップリングコンデンサもデカップリングコンデンサも容量を増やして低音に余裕を持たせています。

また、入力インピーダンスが高すぎるとノイズが出るのでほどほどにしました。

ギター用途と違って歪ませることがないのでゲインを少し抑制しました。 ウッカリつまみが回ってしまったときのことを考えるとこの方が使いやすそうです。 ソケットになっているので最大増幅率はもとにも戻せます。

部品のハンダ付け

結構むりなところにLEDを付けたので配線が少し難しくなりました。

ケスへの組み込み

アダプターから電源を供給する場合は18ボルトでも使えるように部品を選定してあります。 こういう細かい仕様に自由がきくところも1点ものならではですね。

動作確認

ベースはもとの電圧が大きいのでやはりゲインを下げておかないと乾電池の電圧ではフルゲインで歪みっぽくなってしまいます。 微調整できるようにしておいて良かったです。

低音に余裕を持たせるという点では、オペアンプももとの4558より出力電流の大きい4556にしてみるのも良いかもしれません。

比較的簡単な回路ですが、ベース用ブースターと言って良い仕様に仕上がったと思います。

「同じものが欲しい!」という方がおられましたらこちらのメールフォームからご連絡下さい。

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アンプの切り替えスイッチを製作

前回のスイッチプラグが思ったより早く破損したので今度は金属製で作り直します。

モノラルプラグの分解

テーパーリーマーで広げた穴にスイッチをねじ込んで、ホットボンドで固定しました。

配線をしていきます。

配線中

できあがったのがこちら。

完成

これは当分壊れずに使えそうですね。 これがあればフットスイッチを持っていかなくてもいいということで、のんびりした雰囲気のセッションでは確かに便利そうですね。


アンプの切り替えスイッチの製作

アンプのフットスイッチをコンパクトに省略するために、プラグに直接スイッチを付けて欲しいとご依頼がありました。 送られてきたラフはこれでした。

お客さんの描いたラフスケッチ

プラグに収まりが良さそうな筒状のスイッチといえばプッシュ式だと思うので合体できそうなものを選んで買ってきましたよ。

さっそくプラグをカットして解体していきます。

モノラルプラグの分解

そのままでは穴に通らないのでリーマーで広げます。

穴を広げる

スイッチ側を配線します。プラグをねじ込むときのことを考えて逆にねじっておきました。 これはマイクの中身の配線がこうなっていた経験から。 マイクのスイッチをバイパスするというこれまたイレギュラーな改造をやったことが活かされていますね(笑)

スイッチの配線

プラグ側のハンダ付けをします。

プラグの配線

ねじ込んで完成です。 後は使ってもらってこれで良いのか聞いてみましょう。 押し心地はいいですよ。 プッシュでショート、もう一度押すとオープンに戻ります。

完成

これが欲しいという人がいましたらこちらのメールフォームから御相談下さい。

 


ツーインワン!BCP-3とBCP-2Mをアウトボード化しました

アクティブくささがなくパッシブ的に音作りができる3バンドEQのBCP-3と、個性的な2ミドル構成EQのBCP-2Mをひとつのケースに入れてアウトボード化して欲しいというご要望をいただきました。

Birdcageプリアンプの製品紹介ページはこちらから。

今回組み込む部品はこんな感じ。

組み込む部品一覧

ケースに完成時のレイアウトをイメージして載せてみる。 結構ギュウギュウですね。 この段階ではDCジャックの位置でまだ悩んでいました。

完成予想

穴開けを始めたところ。 左が3バンド、右ノブふたつが2ミドルです。

ケース加工中

部品を組み付けていきましょう。

部品の取り付け

基板を搭載する前にスイッチ周りの配線を済ませてしまいます。 ジャックとのイン&アウト配線や、青色3ΦLEDの点灯回路を作ります。

スイッチ周りの配線

配線が完了したところです。 基板のいろんなところから線が出るのでこうしてみるとややこしいですね。 スイッチやポットの周りは規則性があるのでスッキリしていますし、配線していても線の本数が少ないことが特徴的なプリアンプなので、迷うことなく作業しやすいです。

配線の完了

配線完了後にノブを取り付けたとことです。  あとは音をだしたりいろいろチェックすれば完成ですね。

ノブの取り付け

同じものが欲しいという方がおられましたら、こちらのメールフォームからご連絡下さい。お待ちしております。

先日、初期型スティングレイの2バンドプリアンプのレプリカ基板を作って、ペダルにしました。まだご覧になっていない方はこちらのリンクからご覧下さい。


初期型スティングレイ・プリアンプをアウトボード・プリアンプに!

組み込む部品はこんな感じ。 基板はなるべく寸法までコピーしたレプリカです。 ラムトリックカンパニー時代に趣味で作ってみたもの。 お客さまが気に入って下さったので今回、足下に並べる機材として使ってもらえることになりました。

部品一覧

ケースに穴を開けていきましょう。 まずはフットスイッチの穴です。 手前にバッテリーが入るように位置決めをします。

穴開け開始

穴開けが終了したところです。

穴開け完了

部品を載せてみたところです。 トレブル、ベース、ボリュームの3ノブです。 ボリュームは要らないかなとも思ったのですが、25kΩのボリュームが出力にぶら下がった状態がスティングレイらしい音に寄与していないとは言えないのであえて3ノブをそのままケースに入れました。

部品の取り付け

なにせ基板が初期型スティングレイの基板そのままレプリカになっているので、電源のプラス・マイナスを逆につないだときに部品を守るためのダイオードが登載されていません。 外に付けることになります。

電源電圧がダイオードの順方向電圧分だけ下がるのは嫌なのでシリーズではなくパラレルに入れました。 クリーンなベースサウンドを出すためにもヘッドルームを狭めたくないですもんね。

保護ダイオード

タンタルコンデンサが使われていた超初期のモデルのレプリカなので出力に1kΩの保護抵抗が入っていません。 しかしもし出力がショートするとICに負担がかかりますので、実は表面実装部品で1kΩを入れてあります。 102と書かれた黒い部品が写っているのが見えますでしょうか?

出力保護抵抗

サイズ的にはうまく収まりそうですね。

配線中

青がベース用、黄色がトレブル用です。 黒がプリアンプの出力です。

ポット周りの配線

もとがコントロールパネル用だったので入出力とプラス電源が少々強引な配線になっています。

配線完了

組み上がってノブを付けたところがこちら。

ノブの取り付け

LEDも青で統一しました。 音を出してみました。 「そうそうコレコレ」という深いロー感とシャリっとしたところまで伸びたトレブルが特徴的です。

ベースがパッシブだとシャリシャリしたプレゼンスがシールド・ケーブルのキャパシタンスで変化してしまうので、本当にスティングレイっぽさを強調したい場合は、ベースにバッファだけでも積むと良いかもしれませんね。

音出しチェック

現行品3バンド・タイプのスティングレイをお持ちの方で、プレ・アーニーボール時代の音も出せるようにしたい、といった方にもオススメですね。

同じものが欲しいという方がいらっしゃいましたらこちらのメールフォームからご連絡下さいませ。 あと基板2個分の部品は確保してありますよ。