チェック【レスポールスペシャル(20241016お預かり)のリフレットと部品交換-1】

スペシャルをお預かりしました。 フレット交換とパーツの交換をします。

20241016

ロッドナットを清掃しつつネック調整の準備です。

ロッドナットの清掃

部品は持ち込んでいただいたものを使います。

交換するパーツ

ブログにスペシャルが同時にたくさん出てきてややこしいので、先のものを進めてから本格的に手を付けたいです。


蓄光サイドポジションマーカーの取り付け【MTDの修理-22】

一度弦を張ってみます。

弦を張ってみる

特に1弦側をもっと下げたいです。

もう少し下げたい

サドルが一番下まで下がっています。 ネックの下に入っている板を削って仕込み角を変えようと思います。

サドルが下がりきっている

蓄光サイドポジションマーカーを3Φで入れていきます。 まずは3Φの凹みを作っていきます。

サイドマーカー部分を掘る

蓄光を埋め込みます。

蓄光を入れる

研磨して仕上げます。

研磨

日中で部屋が暗くならないですが、ちゃんと光っています。

照明を消すと光る


分解してチェックする【レスポールスペシャル(20241001お預かり分)の部品交換-1】

送って頂いたスペシャルです。

スペシャル(20241001)

バダスブリッジとシャーラーロックピンに交換していきます。

ブリッジとストラップピンを交換する

今付いているバーブリッジです。

ブリッジ部

モントルーバダスではなく本家バダスなので弦高を下げるにはスタッドを今より下げることになります。 6弦側は大丈夫そうな気がします。

ブリッジ部

1弦側は今のブリッジでももう少し下げたいので、こっちが下がりきらない可能性があります。 下がらない場合はモントルーバダスにするかもしれないということなので、検証していきましょう。

スタッドの下にスペースが少ない

できればチタンサドルにしたいということなのですが、取りあえずチタンサドルはPR-02のミリネジ用をKTSに特注できれば交換できそうな気がします。 バダスの製産時期(というより製産国)によっては穴がバラバラのものもあるようです。

チタンサドルを置いてみる

もしこのバダスでも弦高が充分に下がりそうならKTSに相談してみましょう。

PR-02のM3で良さそう

ストラップピンはできれば埋め戻したくないけれども必要なら埋めてもOKくらいに言われています。

ストラップピン

で、弦を緩めてびっくりしたのですが、弦と一緒にナットが浮いてきました。 接着が剥がれているようです。

弦を緩めたらナットと一緒に浮いてきた

驚いたことに1弦と4弦が完全にかじりついて外れません。

完全に噛みついている

ナットのサイドには塗装が乗っていないので、ギブソンの仕事ではなくて誰かリペアマンが作ったナットです。 .010~.046の弦が張られているので.009用に作ったナットだったのかも知れませんね。

1元が取れない

にしても溝が深いですね。 弦の下半分だけが溝にはまっていて、そこから上は面取りして拡がるようにしておくくらいがいちばんスムースに動きつつ弦がナットから外れなくて良いと思うのですが、このナットの溝はUの字になって弦の直径の何倍もの深さまで入り込んでいます。 これは仮に.009のセットを張ってもチューニング時の反応が鈍くなると思いますね。

溝が深い(上部が拡がっていない)

ちなみに.009~.046からのセットに張り替えるので、4弦は確実に引っかかりますね。 このギターはまずはナットを何とかしないとバダスブリッジで弦高が下がるかどうかを調べることができません。 ナットの元の接着がネックから浮いていたりすると、きちんと接着し直したら溝が沈んでしまって使えないなんていうことがざらにあります。

4弦は引っかかるはず

スタッドに付いているマスキングテープは、このままピラピラしていると塗装まで割れそうなので剥がしておきます。

マスキングテープ

ストラップピンを測ります。

シャーラーのロックピン

ネック側は今の穴を活かして、少し深め、少し広めに調整したらそのまま使えそうです。 ネジピッチが違うので溝を埋める程度の接着剤補修だけしておきます。

穴を拡げた

エンドは何やら緩いです。

ネジ穴の補強

木くずになって拡がっていたようでネジが効きません。

ネジが引っかからない

こっちは一度埋めさせてもらうことにします。

結局埋める

3弦のペグが少し硬く感じるとのことですが、3連ペグの宿命というかブッシュへの当たり方が均等になりにくいようです。 分解して清掃とグリスアップだけしておきました。 これは異常ではないので、このまま使ってもらうことにしましょう。

ペグのメンテナンス

ナットとエンドピンを見た感じ、他にも何か落とし穴がないか、裏パネルも一応開いて目視だけでもチェックしておいた方が良いかもしれません。


ポット交換と全体調整【スペシャル(20240921お預かり-2)のメンテナンス】

以前にもお預かりしたことがあるスペシャルです。

部品交換するスペシャル

フルアップポットをノーマルポットに交換します。 フルアップとP-90の相性は良いのでまた付けるかも知れないそうですが、もう1本買ったスペシャルと音の違いを調べるためにノーマルポット同士で聞き比べしたいとのことでした。

楽器屋さんで調整してもらったというブリッジ部分。 斜めに付いています。 この調整をした店員さんローリングストーンズが好きなのではないでしょうか。

ブリッジが斜めになっている

フルアップポットを外していきましょう。

部品を外す

もともと付いていたノーマルポットのハンダを掃除します。

ハンダを掃除する

交換が完了しました。

弦交換する前にフレットを磨きました。

フレットをクリーニングした

弦交換をしてトレモロの調整をやり直しました。

ブリッジの調整

追いグリスをしておきます。

グリスを注す