ほぼ完成【初期型スティングレイのプリアンプの製作-5】

回路図と実物を見比べて問題がないかチェックしてから電源を入れてみました。 無事に動作しました。

音だしができた

こうして見比べてみるとわかりやすいですかね。 中身の基板は初期型スティングレイに入っていた基板のレプリカになっています。

薄く平べったいのはセラミックコンデンサ。 丸っこいのはタンタル電界コンデンサです。 抵抗もカーボンで材質を合わせてあります。 ICも同じ型番のものを使用しています。

レプリカ基板が入っている

イコライザとボリュームを行ったり来たりする白い線を1本省略しました。

ひとつだけ問題があって、バッテリースナップが大きくてふたが閉まりません(笑)違う種類のものを買ってきます。 それに交換したら完成ですね。

コントロールはトレブル&ベースのブーストカットとボリュームです。 かなり周波数的には外側なのでパキッとしたドンシャリを作るのに向いていますね。 大人なベースラインが似合いそうです。


基板が完成【初期型スティングレイのプリアンプの製作-3】

出力保護の1kΩは途中から追加採用された経緯があるようです。 見た目は初期型を目指しているのでコッソリ裏側にチップ抵抗で入れてあります。 仮に出力がアースにショートしてもオペアンプが燃え尽きることはありません。

というより、シールドの線間容量で高域が事実上ショートになるので、オペアンプが容量性負荷発振しないように入れておいた方が良い抵抗です。470Ωとかもよく使われます。 エフェクターにもよく使われる072が容量性負荷で発振しやすいみたいです。

1kの抵抗が隠されている

基板ができあがりました。 基板パターンの寸法だけでなく、カーボン抵抗、タンタル電解、セラミックコンデンサ、オペアンプ型番まで材質を全て初期型スティングレイのプリアンプ(2バンド)に合わせて作ってあるレプリカ基板です。

基板の完成

ケースの加工をしていきます。

ケース加工


古いBOSSエフェクターを今のACアダプターで使えるように電源改造

古いBOSSのエフェクターです。 この頃のBOSSは電源回路周りが今と違っています。 今のACアダプターを使おうとすると、動作はするけれどもLEDが光らないという問題が起きがちのようです。

CE-3

回路はこうなっています。 当時のACアダプターは無負荷時で10~15Vくらいの電位差をもっているらしいです。 仮に12Vとしましょう。

古いBOSSの電源回路図

エフェクター部は今のACアダプターや乾電池と同じ9Vくらいで動作しますが、保護回路としてダイオードと抵抗がシリーズに入っています。

保護ダイオードをシリーズに入れるとパラレルに比べてメリットがあります。それは極性が逆のACアダプターを間違ってつないだときに、エフェクター側を守るだけでなくアダプター側がオープンになって保護されます。

回路にパラレルに入れたダイオードの場合、回路は保護されますが、アダプター側はショートとなってトランスが燃え尽きてしまいます。

シリーズに入れるとダイオードの順方向電圧降下分エフェクターに供給される電圧が下がります。これがデメリットとも言えます。 古いBOSSもそれで、抵抗とダイオードによる電圧降下が原因で9VのACアダプターではLEDが点灯できないという問題があります。

で、今回はこの保護ダイオードを取り払って(ショートさせて)、今時の9VのACアダプターでも使えるようにします。

こちらはお客さまがされた改造作業です。ジャンパー線に導通がありません。

ジャンパ線の導通がない

銅箔テープを使って基板パターンを製作しました。 電源電流が多く流れるところなので、ハンダを盛って余裕を持って電流を流せるように心がけました。

しっかり導通させる

9Vをつないでチェックです。 無事に動いています。 LEDも点灯しています。

動作チェック

古いBOSSをお持ちで同じ改造が必要な方はこちらのメールフォームからご連絡下さい☆


パッシブとアクティブをミックスする基板を製作【エレクトリックアップライト内蔵ミキサー回路製作-1】

以前にもお預かりしたエレクトリックアップライトベースの配線を改造することになりました。

ピエゾをプリアンプで増幅したあと、ミキサー回路でEMGとミックスします。 以前はスイッチ機構があったり、ミックス部分をパッシブで行っていたこともあってピエゾだけを出すことができませんでしたが、ミキサー回路を登載することでどちらのピックアップも単体で出せるようにします。

まずは回路図を考えました。 左の紙の上の方がそれです。 下がオペアンプICの端子を中心に描き直した図です。 右がそれをもとに描いた実体配線図です。

回路図

実体配線図は部品側から見たところで考えますので、基板パターン面に反転するために透明のテンプレートを作るようにしています。

透明のテンプレート

できあがった基板がこれです。 ピエゾ側の適正ゲインが分からないので抵抗が1本差し込み式になっています。 ICは低消費電力系でノイズ面や回路の安定感などと相談という感じでしょうか。 こちらもソケットにしておきました。

できあがったミキサー基板

この基板は「パッシブのピックアップとアクティブのピックアップをまぜる回路」としていろいろ流用できそうです。

そういうことで困っている方はご連絡下さい。


リアルセルロイドピックガードの縁をとがらせる加工

モントルー製のリアルセルロイドピックガードです。 以前にエッジをとがらせる加工をしたお客さまから追加でご依頼いただきました。 気に入っていただけて嬉しいですね。

まずこれがもとの状態です。

リアルセルロイドピックガード

もともと45度くらいに面取りされているエッジを、30度くらいまでとがらせます。

それをキレイに研磨していきます。

エッジの研磨

エッジ面を広く見せるだけでビンテージのJB風になります。

磨き終わったピックガード

レリックの楽器などにもピッタリです☆

これ欲しい!という方がおられましたらこちらのメールフォームからご連絡下さい☆