配線のオーバーホール【フェンダージャパンJBのノイズ処理-2】

OBP-3の配線をやり直しながら、キャビティに塗られた導電塗料にグラウンドを引いていきます。 これはもとの配線ですがさすがOBP-3ものすごい配線の本数です。

もとの配線

周波数可変のスイッチが付いていますが、ついでなのでここの配線もやり直そうと思います。

スイッチ回りのもとの配線

ピックアップを外してみたところです。スポンジの下は塗られていませんね。むしろループアンテナとしての指向性から言って塗られていない方向からノイズが入ってくるのではないかとも思われますので塗り直します。

ピックアップの下

ポットの向きを180°変えるために少し掘り広げます。

ルーティング前

ルーターでほった後がこちら。ポットの向きをそろえることができました。 斜めに付いていたバランサーとボリュームも真っ直ぐ付けられました。 これで導電塗料とハンダ付け端子のショートも避けられます。

ルーティング後

導電塗料を塗り直してグラウンド線を引き回したところです。 これでノイズの低減効果が得られます。

導電塗料の再塗布

スイッチキャビティは弦アースの途中下車で対応しました。

スイッチキャビティのグラウンド配線

スイッチの配線もやり直します。 実際にはスイッチが回転してしまったときのことを考えてもう少し内側へ抵抗を移動させましたがほぼこんな感じです。

スイッチの配線準備

ポットどうしのグラウンドを先に配線しました。なかなかじょうずにできました。

コントロールの配線準備

ボリュームの1番端子はこの記事で書いた技法でハンダ付けしました。 とても地味なテクニックなのですが気持ちよくハンダ付けできるせいかFacebookページで一番読まれた記事になりました。

下はスイッチキャビティに向かう線なのですが、なぜかバッテリーキャビティを経由しています。そこはシールドしなくていいのかと考えてしまいますし、配線が伸びればノイズを受ける面積も増えますので対策をしても良いところです。

周波数可変スイッチのもとの配線

というわけで直結する穴を追加してみました。

ロングドリルで配線穴をあける

完成した配線がこちら。

完成した配線1

 

イン&アウト、電源、グラウンド、周波数可変4本、3バンドEQに各3本も配線がありますので、なるべくキレイに配線しましたがこのくらいですね。

完成した配線2

 

Birdcageがハンドメイドで製作している配線の本数が少ないプリアンプもありますのでもしご興味がおありでしたらご覧下さい。

こういう5個穴のコントロールプレートに載った状態で配線されたプリアンプを販売しても良いかもしれませんね。また考えます。

 


症状のチェック【フェンダージャパンJBのノイズ処理-1】

あるときからノイズが多くなってしまったというフェンダージャパンのジャズベースをお預かりしました。 アギュラーのOBP-3を登載してあります。

手を離すと「ビー」と鳴ることがあるということです。 弦を手で触るとおさまるということなので通常導電塗料で解消できそうな症状です。

フェンダージャパンJB全景

コントロールを開けてみました。 なんと導電塗料が塗られています。 それでも手を離すとノイジーだということなら、導電塗料がアースに接続されていないパターンが疑われます。

計測してみたとこと導電塗料は塗られているだけでグラウンド電位には接続されていません。

導通がない

ミドルの周波数可変スイッチを追加したキャビティにも塗られています。 こちらもアースと導通がありません。

スイッチキャビティも導通なし

アースとつながっていない、いわゆる「浮いている導体」はアンテナとなって外来ノイズを集めて、電磁誘導の原理で信号ラインに入り込みます。 むしろ塗らない方が良いくらいの状態になります。 裏蓋に丁寧に貼られているアルミテープもこのままではノイズ源になっています。

これは以前楽器をいじったリペアマンさんのウッカリか、お客さまがご自分で塗られたかのどちらかでしょう。これらをひとつずつグラウンドにつないでいきましょう。

裏パネ

ここでひとつ問題があります。5個穴コントロールパネルにありがちですが、キャビティの広さやポットの大きさの問題で中身が入りきらず、ボリュームとバランサーが斜めに付けられています。

少しでも回転してしまうとキャビティの側面にハンダ付け端子が触れてしまいます。今は導電塗料が宙に浮いていますから音が出ますが、これを今回アースするとボリュームがゼロになっているのと同じ状態になって音が出なくなってしまいます。

今までビーと鳴っていたのはもしかすると導電塗料が集めたノイズを信号ラインに接触させていたからかもしれません。 なんとかポットを真っ直ぐ取り付けたいと思います。

ポットが収まっていない

全てのポットを写真で言う右向きに付けようとすると、一番右のポットがキャビティに干渉します。そこを少し掘り広げるか、ボリュームを基板直づけタイプのような超小型のものにするかしかないと思われます。

キャビティとポットの関係

導電塗料のグラウンド線を引き回すのにもあちこちバラしたいですし、一度バラしてルーティングしましょうか。

 

 


ギターの再組み立て【SEYMOUR DUNCANの修理-5】

KTSアップグレードハウスに行ってきました。 チタンのブロックを入手しました。

チタン製ブロック

チタン製はオリジナルのものより柔らかいので消耗品と割り切って、細い弦から太い弦方向にずらしながら使って、1弦用を新品に交換していくと良いみたいです。

組み直し

部品がそろったのでギターを組み直しました。 弦を張った状態でしばらく置いてみて最終調整です。 トレモロもバラしたのでオクターブ調整などもやり直しましょう。

しかしお掃除したかいあってキレイになりましたね。


フロイドローズトレモロの分解清掃【SEYMOUR DUNCANの修理-4】

ホコリまみれになっていたトレモロは分解して掃除するのが一番早いです。

フロイドの分解清掃

ひとつブロックが割れています(一番左)。

ブロックが割れている

FRTスタイルブリッジ用ストリング・ロックというチタン製のものがあります。

明日KTSアップグレードハウスに行く用事があるので仕入れてこようと思います。


ハイパスコンデンサの追加【フェンダー・ノーキャスターの改造】

フェンダーカスタムショップ製のノーキャスターです。 ハイパスコンデンサが付いていない回路なので追加することになりました。

ノーキャスター全景

開けてみると確かにハイパスコンが入っていませんね。

もとの配線

1000pFのセラミックコンデンサをボリュームの2番、3番端子に追加します。そのために一部配線を分解しました。

配線を一部分解

取り外した配線を元に戻します。 ここであちこち配線の取り回しをいじりたくなりますが今回はコンデンサの追加だけです。

ハイパスコンデンサの追加

コントロール・パネルを戻します。

作業完了

ボリュームを絞ったときに高域がしっかり残るようになりました。