Montreux custom wrap around bridgに交換【メロディメーカーのブリッジ交換】

バーブリッジをモントルー製のバダス型ブリッジに交換します。

メロディメーカー全景

アンカーに例によってマスキングテープが付いています。 塗料がのっているので丁寧に剥がして掃除します。

アンカー部

ポールピースの上を弦が通りつつ、指板エンド上で左右均等になる位置を探していくとこのあたりになります。 フロントのポールピースへの弦の乗り方が左右対称ではないですが、少しネックが6弦側にずれているか、ピックアップキャビティが逆にずれているかしているからですね。

フロントピックアップ周辺

元のブリッジはシンプルなバーブリッジではなく、オクターブ補正の出っ張りがあるものでした。 そのためブリッジが最初から弦に垂直に付いています。

アンカーはレスポールスペシャルのように6弦側にずらしてあいていません。 その補正が必要ないため、サドル溝の位置がスペシャルの時と違いますね。

リアピックアップ周辺

取り付けが完了しました。 きれいに取り付けられましたし、弦高もオクターブも調整しっかりできます。

取り付け完了

お預かりする前からしばらく弦を張っていなかったので、数日ネックの様子を見ましょう。 少し逆反っていますが真っ直ぐに戻るのではないでしょうか?


やっと完成です【ヤマハ・サイレントベースの改造-5 】

いろいろと問題があったサイレントベースですが、配線のやり直しがやっと完成しました。

やり直した配線

ピエゾ単体で鳴らすことがない配線構造なので、EMG側のボリュームとトーンをマスターボリュームとマスタートーンにしました。

ピエゾのボリュームとトーンはアンプの前に格納することで分離できました。

ブースター基板の出力保護抵抗を10kΩとしてEMGの出力インピーダンスに合わせました。 出力のコンデンサを充電する抵抗をオリジナルのマイクロアンプの10kΩから100kΩに増やして、ピエゾ側の出力を並列で追加したときにEMGの出力が下がってしまう問題をあらかた解消しました。

回路図

ブースターアンプからの半導体ノイズがどうしても大きいので0.047μFのコンデンサを直接グラウンドに落としてトーンを使っていないときでも高域がある程度減衰した状態にしてあります。 かなりのローノイズになりました。 ベースとしてもウッドっぽくなったと思うのですが、もっとブライトな音が欲しいとなると高域のノイズとのトレードオフになります。

低域のハムノイズに関しては導電塗料によるキャビティのシールドと、シールド線を使うことでずいぶん良くなることが分かりました。 やはりピエゾは出力が小さい上にハイインピーダンスで引き回すのでシールド線を使うことでとても大きな効果が得られるようです。 こういったことが分かったのは収穫でした。

完成

とりあえずはこれで使ってみてもらいましょう。 これでまだ問題があれば思い切ってミキサー基板を入れるとかそういう話になりますね。

 


改善すべきところまとめ【ヤマハ・サイレントベースの改造-4 】

とりあえず完成したつもりだった配線なのですが、いろいろと問題があって解体です。

配線のやり直し

そもそもジャズベ配線にしないといけないところをレスポールみたいな配線になっていました。

レスポールは通常のボリューム配線を使います、3番から入って2番に出ます。 この場合どちらかを0に絞るともう片方のボリュームも0になってしまいます。

普通のボリューム配線

ジャズベ配線は2番と3番を逆にします。 これはいろいろと問題のある使い方なのですが、片方のボリュームを0にしたとき、もう片方のボリュームが効くので無音になりません。

普通のボリューム配線

で、ボリュームのつなぎ方だけを逆にしてまた新たな問題が発覚しました。 2ボリューム2トーンのジャズベ配線はトーンが干渉してしまうので両方ともマスタートーンになってしまいます。

トーンが干渉する

せめてピエゾのトーンだけでも分離したいので、アンプより前にトーンを入れることにしようと思います。 こうなるとポットの値を250kΩとか500kΩにしなくてはいけないかもしれません。

ピエソノトーンをアンプの前に

両方のピックアップをONにしたときに音が変なのは分かるのですが原因が切り分けられません。 いくつか考えられる問題があるのでひとつずつ試していく必要があります。

ピエゾが拾う「サー」という超高域のノイズを抑えるために、トーンとは別にコンデンサを追加していますが、それもトーン回路と同じで干渉しているのでこのせいで高域が切れています。 これもブースターアンプの前段に移動します。

ブースターアンプに使ったマイクロアンプの回路とEMGの組み合わせにも問題があります。マイクロアンプの出力インピーダンスは470Ω、EMGはカタログスペック上10kΩで混ぜ合わせるとピエゾが勝つのかもしれません。 ブースターアンプの出力保護抵抗を10kΩに変更します。

EMGの出力インピーダンスが10kΩなので25kΩのボリュームを1つから2つに増やしたときに出力が結構下がるという現象が起こることも考えなくてはいけないと思います。 PJのセットには25kΩが付いてくるようですが、このベースの場合出力をスイッチで切り替えるので変化が大きく感じるのかもしれません。 とは言え250kで受けるのもテーパーがきれいになるのかどうか怪しいところですね。

ある周波数の音に対して、せり出した指板が共鳴するようで、指板の裏に貼り付けたピエゾがアタックだけではなく、アンプが歪むくらいの音量で低音を拾ってしまいます。 ピエゾはスラップ時の高域だけを拾って欲しいのでローカットのフィルターを追加する必要があります。 EMGが拾う低音を位相がずれていると思われるのでこれも混ぜたときの違和感に関係があるかもしれません。

といったようなことを明日一気に解決したいですね。

この改造は、電子部品、ギターパーツ、楽器本体の広範囲は知識が必要になる難しさがありますね。 オペアンプのデータシートが読めて、EMGのカタログスペックを調べられて、回路の知識があって、ベースの音が分からなくてはいけないというなかなかハードルの高い仕事です。 上手くいくと良いのですが。

 


プラスティック製品の染色

樹脂用染料というものがあります。 人に貸してもらったので使ってみました。

プラスティック用染料

リテーナー用のスペーサーをうっすら黄変させてみました。 もとは真っ白なのですが良い具合になりました。

リテーナー・スペーサー

いろいろなもののレリックなんかに使えそうですね。 これは良さそうです。

 


組み込みが始まります【wife風レリックベースの組み込み-14】

レリックになるので多少キズが付いても問題ないですし、完成時をイメージしやすいようにあれこれ部品を置いてみました。

wife組み込み前全景

年末のライブはこれで弾いてもらいましょう。 楽しみです。

まずはピックガードに穴をあけていくところからですね。