ネックの下準備【ストラトタイプのネック交換-1】

訳あってネック交換することになったストラトです。

ストラトタイプ全景

ネックの方はフレットのすり合わせまですでに進んでいます。 ナットを付けていきましょう。

ナットの取り付け

接着が進むあいだにブッシュを取り付けます。 もとのネックからブッシュを抜きます。

ブッシュの取り外し

新しいネックにブッシュを押し込んだあとに低粘度の接着剤で固定しておきます。

ブッシュの取り外し


ピックアップ周りの加工【InnerWoodの改造-6】

ピックアップが角張っている問題でピックアップを削ります。 まずはノミで突きました。

ピックアップを削る

やすりやサンドペーパーできれいに仕上げました。

ピックアップの木工加工

しかしそもそもピックガードがキャビティにはみ出していて入りません。 ここも加工します。

ピックガード縁

ベアリングビットでボディ形状に合わせて削りました。

トリマービットで加工

これでピックアップがキャビティに収まりそうです。

入った

クッションの粘着で一緒にはがれてしまった導電塗料を塗り直します。

導電塗料の塗り直し


指板をはがしました【レスポールのネック修理-3】

途中まではがして元に戻すと境目のところに古い接着剤が残ったり新しい接着剤を入れそこなったりして接着の不良を起こす可能性が考えられたので、思い切って指板を全てはがすことにしました。

作業の妨げにならないように、スイッチとネック側ピックアップを取り外します。

配線を外す

表側はこんな感じ。

ネック側ピックアップを外した

完全に指板をはがしました。 12フレットのポジションマークは作業中にはがれたのでまた接着し直します。

レスポールの指板を完全に剥がす

ここ問題箇所。 クラックが入って盛り上がっています。

ネックのマホガニーが柔らかい→ネックが反る→トラスロッドをしめる→ロッドナット部がめり込む→ネックが反る・・・をくり返した結果だと思います。

指板を張ったあと、フレットを1度抜いて溝をせばめることで、ネックを指板側から支えるようにしようと思っています。 そういう修理のしかたはあまり聞いたことがないので、ここで修理してよくなれば最高なのですが。

問題箇所

どうしても塗装にダメージが出てしまいますね。

塗装のダメージ

表面だけだったので、コンパウンドをつけて磨きました。 かなりましになりましたね。

研磨して修正

さあここからがまだまだ大変です。


楽器のお渡し【wife風レリックベースの組み込み-24】

最後の加工はトラスロッドカバーです。 ネックを外さなくてもトラスロッドの調整ができます。

ロッドカバーの穴開け

お客さまがご自分でストラップピンを取り付けました。

ストラップピンの取り付け

ピックアップの表面にアクリル製の板でフィンガーランプを貼り付け。 こうやって位置を決めたあとで、角などを削って仕上げるそうです。 お客さまいわく「自分で手作りしてこそwife!」とのことです。

アクリル板の取り付け

これで完成です!

Billy Sheehan's wife replica

Talas時代のまだサンバーストが残っている外観で(しかも角の部分は剥がれたのを補修するためにビルが自分で黒を吹いている)レプリカを作った例はほとんどないのではないでしょうか?

とても貴重な経験ができました。 今月の20日にはこのベースを使ってのライブがあるそうです。