フレットを抜いたときに指板がめくれるので接着剤を使います。
その接着剤を落とす程度に研磨します。
今回のネックは状態が良いので特に指板研磨で形状を変えるようなことはしません。
指板が薄いのでコンパウンドラジアスをあまり意識しすぎるとハイフレットの中央が薄くなってしまうので基本的には7.25インチの指板Rを大きく壊さないように擦りました。
フレット交換でお預かりしました。 フェンダーカスタムショップ製のストラトですね。
フレットの減り具合はこんな感じ。 まだまだすり合わせで使う人もいますし、チョーキング時に指板が指に触れて気になるから交換という人もかなり多そうな感じですね。
それ以外のところではブッシュの浮きが気になります。 ブッシュの浮きを修正したあと、ペグブッシュとのあたりを確かめて、ペグの取り付けが正しいかどうかもチェックしましょう。
ナットを外してフレットを抜いていきます。
次は指板の研磨ですね。 基本的にネックのコンディションは良いので、ヒーターは使いません。 ロッドが少ししか回っていないのでフレットを打ったときに逆反らないように気をつけましょう。
導電塗料は2回塗りました。 しっかり塗って乾かしたところ、1センチ間隔くらいで測った抵抗値が100Ω前後から4Ωまで下がりました。
単純に比較できるものではないのですが、よくノーマルのCTSポットを使った回路で、ボリュームをゼロにしてもギターの音が漏れることがあります。 あれはボリュームを絞ったときの終端抵抗がグラウンドから50Ωくらいあると音漏れします。
100Ωあるということは少なくとも、導電塗料にシールドのホットをつなぐとノイズの音がするレベルまでしかノイズのボリュームがゼロになっていない、言い換えればシールドがグラウンド電位になっているとは言えないということです。
実際にはそこからもうワンクッションあって、導電塗料面からコイルや配線に電気磁気学的な作用でノイズが乗るので非常に複雑ではあるのですが。
このギターはプリセットボリューム&トーンを使用しないため、行き来していた長い配線をまとめてあります。 もう元の仕様に戻すつもりもないようなので、ノイズを拾うアンテナになりにくいように短く切ろうと思います。
配線のオーバーホールがすんだところがこちらです。 スッキリしましたね。
リテーナーを追加する作業も終わって完成です。