弦を張っていく【レスポールのネック反り修正-10】

弦溝を切っていきます。 まずは両端を決めて4等分して5本の溝を切っていきます。 両端は4弦だった元のナット現物からもらいました。

弦溝の間隔を決める

溝を削って弦を張りました。

弦を張る

ブリッジサドルに高さがあるので弦高がさがりません。

弦高がさがらない

ブリッジを埋め込むか、ネックの仕込み角を変えるかしかないわけですが、また4弦に戻せるようにしておくことが必要なのでシムを入れます。

最初0.3ミリ厚のバルカンファイバーで作ったのですが厚みが足りず、0.5で作り直しても足りず、両方重ねて0.8ミリでちょうどよくなりました。

シムを作る

ベースの形になって、弾けるようにはなりました。さらにコンディションを良くするためにナットの弦溝の深さを精密に決めていきます。

弾けるようになった

 

 


ブリッジ交換とナット接着【オービルのジュニアにバダス型ブリッジを付ける】

バーブリッジをバダスブリッジに交換するために、オービルのレスポールジュニアをお預かりしました。

オービルのジュニア

ナットがはがれてしまっています。 簡易的に接着し直します。 側面にこびりついた接着剤をはがしてキレイにします。

底面をキレイに除去するとナットの高さが下がってしまうことが多いのでそこは曖昧にごまかすしかありません。 そこを本気で修理し始めるとナット交換作業になります。

ナットがはがれている

指板の両端に左右均等な余裕を残しつつ、ポールピースから外れないところに1弦と6弦を持ってくると、サドルのこんな位置に弦が来ます。

バーブリッジはオクターブ調整のために斜めに取りつけられているので、その分弦が1弦側にずれてでてくるので、そもそもアンカーの位置を6弦側にずらしてあります。

バダス型は弦長方向に対して垂直に取りつけられるので、結果的にサドルの1弦側に弦溝が来るわけです。

バダス型ブリッジの取りつけ位置

1弦と6弦の位置を5等分して算出した位置に他の弦溝を切っていきます。

弦を張ったところがこちら。

弦が張れた

調整して完成しました。 トラスロッドが回りきっていますが順反りが残っています。

完成

これを本気で直すにはネックのオーバーホールが必要でしょう。 ヒーター修正をした上で一度フレットを抜きたいです。 今回はここまでです。