ナットの成型【カスタムショップストラトの指板R修正-10】

前回、仮で弦を張ってみて、フレットの頂点がキレイに並んでいることを確認したので、フレットを仕上げます。 ピカピカに研磨します。

フレットの研磨

粗加工して接着した牛骨ナットをさらに成型します。

牛骨ナットの成形

弦溝を切っていきます。 元のナットを参考にして1弦と6弦の位置を決めて均等に割っていきます。 ここではデジタルのノギスが便利ですね。

弦溝を削る

 


ストラップピンのネジ穴【カスタムショップストラトの指板R修正-11】

穴を埋めたのであけ直していきます。 飛び出た埋木をノミで削って平らにしたら、けがき針で穴のセンターをしっかり突きます。

穴のセンターを突く

木工用ドリルビットで穴をあけ直しました。

ネジ穴をあけ直す

ストラップピンを付けたところがこちら。

取り付け直したストラップピン

弦を張っていきます。


ストラップピンの穴を埋める【カスタムショップストラトの指板R修正-9】

ドリルビットで、穴の周囲の塗装を傷めないたように、面取りしています。 右に写っているのが面取り用のビットです。

穴の面取り

ねじ山の一番広いところまで広げます。

穴をさらう

埋木を作りました。

埋木を作る

タイトボンドでしっかり埋めました。

穴を埋める

これで一晩以上乾かします。

 

 


ペグの分解修理【カスタムショップストラトの指板R修正-8】

フレットのすり合わせをしました。 粗加工のナットも付いています。 ここで一度弦を張ってみてからフレットをピカピカに仕上げようと思います。

フレットのすり合わせが終わった

ブッシュがスポスポで、全部浮いていたのでここで修正したいと思います。 ブッシュを抜いたところです。

ブッシュが浮いている

ブッシュを押し込んでいきます。 このあと裏側から低粘度の接着剤で固定します。

ブッシュを押し込んで固定していく

ペグを取りつけました。

ペグの取り付け

ナット上での各弦の角度がなるべく同じになるのがお好みのようでして、5弦6弦のペグポストがかなり上がっていました。

下の写真よりもさらにヘッド面から上がっていて、ペグブッシュの内側にペグポストの外周があたらず、高さ調整のネジ切り部が露出していました。 どうもここの手応えがおかしいです。

6弦のペグの様子がおかしい

おそらく弦の張力をペグブッシュが支えていなかったからだと思いますが、2~3周しかかみ合っていなかったネジ山に力が集中して曲がってしまったようで、高さ調整のためのパーツ(写真の上から半分まで)が斜めになって付いていました。

ペグポストのネジが斜めにかみ合っている

ペグポストの各パーツが真っ直ぐに連結されるように、ネジ山を修正しようと何度も回していたのですが、そうすると今度はペグポストがスッポリ抜けました。 結構ぎりぎりの状態で弦が張られていたようです。

ポストが根元から抜けた

分解して修理を試みます。 画面中央、真鍮製のナットが外れてしまったようです。

分解してみた

ギア部を組み立て直したところがこちらです。 この真鍮製のナットとギアの間にはゴム製の輪っかが入っていてその摩擦で止まっているようです。

上部構造のネジ切りが噛みついてしまって、真鍮ナットの摩擦量を超えてしまったことが分解の原因のようでした。

ブラスのナットを締め付ける

組み立て直したところがこちら↓。 この一番上のパーツの外周がブッシュの内側にあたるところまでペグポストを下げることにします。 構造が複雑なので普通の使い方をするのが良さそうです。

組み立て直す

スプリングホルダーが締め付けられすぎていたので、今回からスプリングを5本掛けにかえることになっています。

太めの弦を使う場合にスプリングが3本だとフローティングでもこのくらいしめこまなくてはいけないのですね。 調整後はもう少しオーソドックスな位置になるはずです。

ネジを6本掛けにする

ストラップピンの増し締めをしていて手応えがないことに気がつきました。 ネジ穴が緩んだところに爪楊枝が入っています。

ストラップピンのネジ穴がダメになっている

できれば今回ここも埋めてあけ直したいですね。


レスポールスペシャルにモントルー製バダス型ブリッジを付ける

白いレスポールスペシャルをお預かりしました。 モントルー製のバダス型ブリッジを取り付けていきましょう。

白いレスポールスペシャル

もともと付いているのがこのバータイプです。 結構ボディにピッタリくっついてしまっていて、バダスタイプに交換して弦高が下がるか心配です。 ネックが反っているのでトラスロッド調整で弦高が下がるはずなのでそこに期待します。

ブリッジが下がりきっている

現状、ネックが順反ったままブリッジ側で弦高を下げてあるので、ハイポジションがビリつきます。 これもネック調整で良くなると期待しましょう。

1弦のハイポジションがビリつく

トラスロッドを回す前にロッドナットと半月板にこびりついた塗装をはがしてグリスを付けます。

ネックの調整

再びチューニングしてみたところ、 スタッドとボディに隙間が2~3ミリできました。 これでバダス型に交換しても元の弦高になりそうです。 ハイポジションのビリつきも良くなりました。

スタッドとボディに隙間ができた

ブリッジを外しました。 アンカーに張られたマスキングテープを丁寧にはがします。 テープの粘着力だけで塗装ごとピラピラするので、周りの塗装がつられてはがれないように、このタイミングでテープをはがす方がいいですね。

アンカーのマスキングテープをはがす

交換するブリッジはこちら。 うちで手配する場合は定価販売になりますので、サウンドハウスなどで入手してからギターと一緒に持ち込んでもらって結構ですよ。

取りつけるブリッジ

1弦と6弦の位置決めです。 各ピックアップのポールピース上を通りつつ、フレットの両端から均等な位置に弦が通るようにするとこのあたりになりますね。

1・6弦の位置決め

弦溝を削っているところ。

サドル溝を切っていく

元のバーブリッジが斜めに付けてある関係で、あえてセンターからずれたところにアンカーが取り付けられています。 なのでバダスに交換した際には弦がサドルの真ん中を通りません。

おそらく部品だけ購入しても、なかなかご自身では取り付けられないと思いますので困ったらご連絡下さい。

調整が終わったところ

ネックが安定したら弦高や引き心地をチェックしてからお返しします。