全体のチェック【Sonicストラトタイプのメンテナンス-1】

Sonicをお預かりしました。

Sonicのストラトタイプ

現状としては少し順反りにしてあるようですが、真っ直ぐにすると1・2弦の5~7フレット辺りでビリ付きが発生するそうです。 原因を調べましょう。

1・2弦の5~7フレットあたり

前回のリフレットとナット交換はSonicの製造元であるラムトリック社以外のところで行ったそうで、ナットが元のものより角張っていて手に当たったときに気になるそうです。

ナット部

このピックアップ↓に交換してみたいけれども・・・

交換するピックアップ

ピックガードの穴よりほんの少しだけ大きいらしく削らないとはまらないようです。

ピックガードの穴が合わないらしい

フルアップボリュームが付いているそうですが、歪ませるとボリュームがゼロにならないのが気になるそうです。 おそらくいま流通しているものは終端抵抗がほぼゼロの仕様になっていると思うので交換することにします。

ボリュームがゼロにならない


ブリッジの下にスペーサーを入れる【Squier by Fender Vintage Modified Jaguar HH の改造-9】

ブリッジのサイズをチェックします。

計測

5mm厚のメイプル材をカットします。

板材のカット

角を丸めました。

角を丸めた

ネジ穴を写しとります。

ネジ穴を写しとる

穴をあけていきます。

穴あけ

取り付けてみました。 サドルの高さも常識的な範囲に収まります。

取り付けてみる

これにしましょう。 裏通しの穴をあけて、ストリングブッシュを取り付ける方向に進めます。

このスペーサーにも弦が通る穴をあけて、弦アース線を通せるようにしましょう。


仕込み角のチェック【Squier by Fender Vintage Modified Jaguar HH の改造-8】

表通しができるブリッジなのですが、弦交換の度にピンセットが必要になるのはやっぱり問題ですね。

サドル部

弦がサドルに2回当たっているところもあります。 そうするとサドルが持ち上がり気味になってイモネジが浮いてしまって共鳴します。 裏通しにした方が良いですね。

ネジが長くなりすぎる

イモネジが異常に長く必要になる問題もあります。 このギターは仕込み角がついています。 背面へ倒してあります。

仕込み角が付いている

1.2mmくらいシムを入れました。

1.2mmのシムでも不足

これでもまだサドルが浮いてしまいます。 ネックポケットを1.2mm以上ガッツリ削ってフラットにするのはボディの強度が下がりそうでいやなので、ブリッジの下に5mmくらいのメイプル板を挟む方向でフィッティングしようと思います。

1.2mmのシムでも不足

作ってみましょう。


全体の調整【BLACK ONE風レリックギターのメンテナンス-7】

シムを抜いて弦を張ってみました。 やっぱりシムは必要なようです。

シムを抜いてみた

トラスロッドはほぼ締まっていなかったのですが、今回少し締め込みました。 ナットがめり込んでいますが、まだ調整可能な範囲です。

ロッドナット部

シムは新しいものを作りました。 ネジが通るタイプです。

シムを入れた

弦高調整をしていきます。

弦高調整

トレモロスプリングを5本張って、トレモロを使わない設定なのですが、6弦をチョーキングするとヒールが浮きます。 もう少しスプリングホルダーのネジを締め込む必要があります。

ロックできていない

気が付いたことがあります。 フロントピックアップのポールピースの長さが変わっていますね。 5・6弦が高くて、3・4弦が低いです。 Black1ってこういう仕様なのでしょうか? たまたまピックアップのメーカーが間違えただけでしょうか?

ポールピースの高さが変則的

それを踏まえつつピックアップの高さ調整をしました。

ピックアップの高さ調整

オクターブ調整もしました。 まあまあきれいにサドルが並んでいます。

オクターブ調整

サドルの高さも常識的な範囲に収まりました。

サドル部

気になっていたノブの向きも直しました。 フルにしたときに弦と並行になります。

ノブの向きを整える

ストラップピンのネジがゆるめだったので補強しました。

ストラップピンのネジ穴を補修した

これで演奏可能な状態になりました。

調整

これでネックが動かなければ完成でしょう。 ピックガードのエッジを尖らせたので格好良くなっていますね。

完成