フレットを打つことでハイポジション中心にネックを逆反り方向に持っていきたいので、フレット溝をきつめに加工します。
まずは埋めていきます。 0.5ミリのテフロンフレットダムは便利ですね。
バインディング付きのネックなので長いままのフレット溝ノコでは入りません。 先日買い足した0.53のノコを一生懸命グラインダーで削って長さを短くしましたよ。
この余った方に柄を付けたいですね(笑) もったいない。
フェンダージャパンのストラトです。 配線の改造とメンテナンスでお預かりしました。
現状3ウェイスイッチになっています。これを5ウェイ化しつつ、ツマミをマスターボリューム、マスタートーン、ブレンダーとなります。
ブレンダーはネック側ピックアップ選択時とブリッジ側ピックアップ選択時のみに効くようにして、H-S-H(ハム-シングル-ハム)配列のストラトのように動かせるようになります。
ジャックは少し汚れていますが、特に問題なくノイズもないのでこのまま清掃して流用します。
トラスロッドを少ししめます。 ロッドナットを清掃してグリスを入れます。 シムが付いていますが不要ではないかと思いますので取り除きます。
弦高調整用のイモネジの出具合に注目して下さい。ネックを直すともう少し弦高が下がるのでさらにイモネジが飛び出します。 ということはシムは必要なさそうだ、ということです。
ペグがかたいということなのですが、ブッシュが浮いてきてギアのかみ合わせが悪くなっているのも原因のひとつです。
押し込み直して接着剤を充填しました。 回し心地が重めのペグを4・5弦に移動してなるべく違和感を感じないように工夫しました。
こちらがもとの配線です。 これを改造していきましょう。
と思ったら、ピックアップの高さ調整ゴムがひとつ外れました。 交換しておきましょう。
ボリュームはお好みに合わせてBカーブを採用しました。 ボリュームを絞ったときにも高域の劣化を抑えるためにハイパスコンデンサも登載することになりました。
スイッチで切り替えたときと同じところまでピックアップの配線を完全なシリーズにするため、ブレンダーポットの中の抵抗体にひと工夫を施します。
キャビティの中がコンパウンド(塗装を磨くための粉)だらけだったのでついでに掃除します。
完成した配線はこちらです。この配線キットは後日Birdcageパーツのラインナップに加わります。 すでにKTSアップグレードハウスで試奏動画の撮影もさせていただいたので動画が完成しましたらまたアップしますね。
ブレンダーは5ウェイスイッチの両端でのみ効きます。 ミドルピックアップや各ハーフトーンを選択している時にはうまく分離されて意味不明な動きをしないように作りました。
ミドルピックアップを少しずつ他のピックアップにシリーズで混ぜることができます。ミドルが逆巻き逆磁極であれば当然ハムノイズのキャンセルもできます。
トレモロの調整をしていきます。 トレモロを止めている6本のネジを適切な締め具合にしているところです。 なかなか動きは良いです。
1・2弦に関してはこのあたりの逆反りがあって1音チョーキングで音がつまります。 今回はすり合わせまではやらないことになっていますので一度お返しして、またいつか次回お預かりしたときに直します。
ここさえうまく修正できればかなり良いネックになりそうです。
というわけで完成です。 ストラトを楽しく弾いて欲しいですね。
ゴムスポンジは経年劣化で固くなってしまいがちなので、こまめにピックアップの高さを調整できるようにするにはスプリング内蔵型のスポンジを入れるのが良いです。
ただスプリング内蔵型のスポンジを使うには、経験上キャビティを20ミリくらいの深さにしたいです。 今が18ミリ。 あと2ミリ掘りたいです。
ベアリング付きトリマービットで追加加工しました。
ピックアップ取り付けネジの下穴がかなりずれてあいています。 これもピックアップがキャビティ内側に接触して上下調整しにくい原因になっていました。 ここも埋めてあけ直したいと思います。
ピックガードをこのリアルセルロイドピックガードに交換させてもらうことになりました。 フェンダー・メキシコのピックガードよりグッとヴィンテージっぽくなります。 装着して弦を張ったらおそらくもうメキシコに見えないんじゃないかと思います。
ピックガードが変わることで位置が変わるねじ穴は以下のようになります。
ピックアップ取り付けネジの穴も埋めました。
明日、スポンジが到着しますので作業が進みそうですね。
ネックの仕込み角を変えてもう少し背面に倒したいのですが、シムで対応するのか、ボディ側のジョイント角を変えるトリマー加工用治具を作るかそろそろ考えないといけませんね。
ハイポジション起きしがちなネックを抱えているのでハイ起きの原因にもなりがちなシムは避けたいものです。
3フレット付近で音がつまるということでお預かりしました。 どういう状態なのか確認していきましょう。
ネックの1弦側より6弦側の方が順反りが強くなっています。この時期のメイプル3Pネックにありがちな左右の反りの差が出ています。ヘッドも少し1弦側へ振っています。
その上でハイポジションの順反りが強く、それを修正しようとトラスロッドがネックの中央を持ち上げて逆反っているので3~7フレットでビリつくというようなやや複雑なことになっています。
しかしそれにしてもビリ付き方が極端で何か他の原因もあるような気がします。
ブリッジ周辺かと思われる謎の共振があります。 3弦のハイフレットを鳴らしたときに顕著でまだどこで鳴っているかわかりません。
ブリッジがどこかのタイミングで逆転した形跡があるのも少し気になっています。
1弦のサドルに6弦のあとがあります。 ビグスビー登載ギターではこのブリッジを逆に付ける方がオクターブ調整がしやすいので、もしかすると一時期今と逆に付いていたのかもしれません。 サドルの向きからしてこの向きで工場出荷されていそうですが。
もしかしたらサドルも良くないことになっているかもしれません。 このタイプのサドルは溝が深くなるとサスティーンがなくなることがあります。
原因が分かるまでじっくり調べようと思います。