お返しする前にもう一度弾きましたけれど、やっぱりこのスティングレイは良いですね。
コイルのターン数を減らしてコスト削減しつつ、直列につなぐことでビンテージ仕様に近づくというあたり良くできています。 また表面実装基板で今風に作られてはいるものの、初期の2バンドの回路を踏襲しているのも良いですね。
すり合わせもしたのでコンディションも良い個体になっていて、たくさん活躍して欲しいものです。
フレットを抜いて毛羽だったところを抑えるために塗った接着剤を軽く研磨して、経年変化による指板の細かい凹凸を調べます。
ついでにネックジョイントビスの太さを測って、ボディ側の穴をわずかに拡げます。
ネックをボディに引きよせるためのネジがボディに効かないように、素通しにしました。
逆反っていたのでトラスロッドを緩めました。 こうすると0~12フレットは真っ直ぐに近くなりますが、ハイポジションの順反りが気になるというアンバランスが起こっています。
メイプルワンピースネックはあまりヒーター修正が効かないので、ヒーターで一時的に逆反り方向に持っていっておいて、その間にフレット溝を狭めて溝にフレットを押し込むことで指板側からネックを押し広げる力を込めるという作戦が良いと思います。