BCP-3の製作

先日のBCP-2Mに引き続いてBCP-3を製作します。 BCP-3は汎用性の高い3バンドイコライザーです。

BCP-3の製作

絶縁コーティングした上に着色スプレーをするのですが、缶スプレーにこのノズルを付けて吹くのが最近のお気に入りです。

キャンドゥのノズル

100円ショップのキャンドゥで売られているラッカースプレーに付いてくるノズルなのですが、個人的に扱いやすい量感で吹き出てくるのでこればっかり使っています。

こういったノズルのおすすめ手入れ方法があります。

塗料がノズル内で固まってしまう前に、「ブレーキクリーナー」とか「パーツクリーナー」という名前で売られているアルコール系有機溶剤缶スプレーに取り付けて、ブシューっと吹いてノズルの中を掃除します。

ノズルの吹き出し口も拭き取って、ついでにクリーナー缶の吹き出し口も掃除しておけばOKです。

スプレーのりのノズルは特に詰まりやすいので、この方法でケアしておくと最後まで使えますよ。


BPJの製作

Birdcageオリジナル製品にBPJというピックアップがあります。

BはBirdcageオリジナルのBです。 PJとは、フロントピックアップがPB(プレシジョン・ベース)タイプで、リアにJB(ジャズ・ベース)タイプになっていることを表しています。

PJにありがちな問題として、音量差と位相と外来ノイズがあります。

フロントに対してリアの出力が小さく、フロントの補助としては使えても、リア中心の音作りをするときには、アンプなどのセッティングを大幅に動かす必要が出てくることがあります。

ですので、BPJではリア側にも適度に出力を持たせるように設計しました。

BPJの製作

またPBにリアキャビティを掘ってピックアップを追加するとき、位相が合っているかどうか心配になることもあります。 BPJはセットで製作・販売していますので、もちろん位相を合わせてあります。

リアピックアップが拾ったノイズだけ、ハムキャンセルする相手になるコイルがないということになりがちですが、コイルをスプリットして、フロントのPBピックアップと同じように隣り合ったコイルでハムキャンセルするように作ってあります。

リアピックアップの青い配線はピックアップ・カバー内部にあらかじめ施してありますので、取り付けは普通のJBと同じように、コールドとホットの2本になっています。

 


テレキャスターのピックアップを巻きます

テレキャスターのピックアップを作ります。 リア側のポールピースがスタッガードになっているタイプのもの。

ボビンの組み立て

組み上がったボビンはこんな感じ。

ボビンの組み立て

手送りの巻き線機を使ってコイルを巻いて、ワックスポッティングします。

巻き上がったピックアップコイル

着磁や配線取り付けなどをします。

できあがったピックアップ

ポールピースを鉄製のもので叩いて音を出したり、抵抗値を測ったり、磁極や出力の位相をチェックしたりして完成です。


この本を読みました

休日を利用して気になっていた本を読みました。

ケーキの切れない非行少年達

IQ70~84の人達は、学校や社会での生活を営む上で明らかに困難を抱えていると思われるにもかかわらず、制度上いまのところ適切なサポートが受けられていません。

小学校の35人クラスで、成績が下から5人に相当する彼ら彼女らは、小学校2年生のころから学力上の問題に直面します。 周囲の大人たちが気づいてあげられないことも多く、ときによっては社会がそれを発見するのは裁判所や少年院・・・という悲しいことが頻繁に起こっているようです。

根本的に不足している認知機能をトレーニングして、それを元に基礎学力を身につけて、見たり聞いたり考えたりすることで自分と人を理解できるようになる。 そこまできて初めて認知行動療法の効果が生まれて、更生に向けた気づきに結びつくそうです。

知能指数や運動能力は、釣り鐘曲線を描く集合グラフで表されて、誰しもが確率の問題でそのグラフのどこかに位置するはずですよね。

何かのパラメータが平均よりロースコアであっても恥ずかしいことではないですし、不得意なことについて基礎からトレーニングする方法があるなら、社会に出た大人も含めて誰でも受けられるようになるといいですね。

私は学生時代に牛丼屋さんでアルバイトしていました。 肉盛りチャンピオンには簡単になれましたが、カウンターの才能が全くありませんでした。 模範従業員に選ばれるほど接客態度はいつも褒められたのですが、どうにも数がさばけないのです。

肉鍋に向き合って精密・迅速な作業をするのはできたのですが、自分がカウンターの中でクルクルと方向を変えながら、自分を取り囲むお客さまの情報を高速処理していくということが苦手なのです。

このことは「工房での作業はできるけれど、ローディとしてはなかなか成長しない」ということとリンクしていて、結果的に今の仕事のスタイルを決めることにつながりました。

人間誰しもバランス良くなんでもできるようになるわけではなくて、自分で思っている以上に、いびつに成長した結果なのでしょう。 本を読んで、そんなことを考えました。