フレットを加工する【リッケンバッカーの改造-24】

少し手直しをしました。 どこかは分からないと思います。

修正した

フレット溝にバインディングの溶けたアセトンが染みこんだので掃除し直します。 この辺りは二度手間になっていますが、失敗しないために丁寧に手順を踏んでいます。

フレット溝の掃除

フレットをカットして加工していきます。 元と似たフレットということなので、ジェスカーの#57110というサイズのものを打ちます。

フレットの準備

フレットをバインディングの上に乗せるので、タングを両端カットしましょう。


下地のスプレー【ネック折れ修理の実験-23】

刷毛塗りの下地を研磨したので、最後にスプレーで吹いて下地を終わらせましょう。

下地のスプレー

乾かします。

下地の乾燥

グリップ側はかなりフラットですが、ヘッド側は色が残っているところと下地の間にやや段差があります。

色とトップコートを吹くにあたって、どちらがどういう結果になるかが良い実験になりそうです。

あとはやっぱり赤が浮いてこないかが心配ですね。 色止めクリアの乾燥時間を長めに取ったりしながら進めましょう。


オペアンプの交換

LME49726という低電圧で使える高精度で高出力電流のオペアンプです。 変換基板に取り付けます。

img_3706.jpg

こんな感じ。 先にベタ付けしてから吸い取り線で掃除するのが一番早いですね。 邪道なハンダづけ方法かと思ったら、同じことをしている人がネット上にたくさんいました。

LME49726

ずいぶん前に作ったヘッドホンアンプです。 これのプリ部になっているオペアンプを交換してみたかったのです。 新しく作っているヘッドホンアンプは9ボルト電源に設計変更してしまったので、先月買った49726が使えなくなりました。 なのでこっちに流用します。

以前作ったHPA

LT1364が付いています。

以前作ったHPAの中身

交換してみた結果なのですが、LME49726の方がまとまりがついて聞きやすいのですが、K701の高域再生力を活かした残響感を楽しめるのはLT1364でした。 キックやベースラインもこのアンプではLT1364の方がしっかり出ています。

ギターが歪んでいる音源とか、ボーカルのハモりが混雑するような場合はLME49726の方が出っ張ったところがなくて聞き疲れしないですが、音数が少なくて1音ずつ見通しが効く音源にはLT1364の方が気持ちが良いです。

音源として聞いていて気持ちいいのはLME49726ですが、歌い手や演奏者が今そこにいる感があるのはLT1364です。

そもそもK701はクラシック向きヘッドホンだったりするのでしょうから、ヘッドホンの良さを活かすならLT1364の方なのだなあと思って元に戻しました。

使う回路環境にもよりますし、エイジングすると変わるということもあるでしょうから最後は好みですね。

youtubeにはいろんなオーディオファンがアップした「オペアンプ聞き比べ動画」がたくさんあって面白いです。 興味のある人は検索してみて下さい。 いろいろ聞いてみた感想としては↓

MUSES01(上がすごく解放的だけれど好みからするとカラッとしすぎなのかも)

LT1169(これくらい開放的で艶のある残響があっても面白いのかも)

LT1364(今の)

MUSES8820(ピアノのまろやかな艶と歪んでいないギターのテロンとした感じが好きそうで一度付けてみたい)

MUSES8920(低音が出るヘッドホンに合わせてみたい。このあたりからそこにいる感は少し減る代わりに倍音が混雑した音楽でも痛いところがなく聴ける感じ。)

OPA2604(ロック聞くなら8920よりこっちを選ぶかも)

LME49726(個性がないくらい整っているのが個性な気がするので、周りの回路や部品で音を作り込みたい人に良いのかも)

 

結論としては→ 「聞きたい音楽に合わせて好きなヘッドホンを買う」「ヘッドホンに合わせてヘッドホンアンプをチューニングする」のが良いのではないでしょうか。

部屋に歌い手を召喚するためのヘッドホンなのか、部屋をライブハウスに変換するためのヘッドホンなのかで選択が変わる気がしますね。

個人的には(多忙な運送屋さんの負担にならないタイミングを見計らって)Kalafinaのベスト盤とMUSES8820を抱き合わせ購入したい気分になりました。