高校時代の友達とやっている、いまだに楽器がまともに弾けないバンドのニューシングルが出るらしいので、プロデューサーの鼻歌にコードを付ける会をしました。
長らく連絡が付かなかったボーカリストのマッキーから10年ぶりくらいに連絡が来たので、彼が歌う曲ができたようです。
ジラウドのベースです。 ネオパッシブという回路だそうです。 プラグが刺さったままベースが倒れたことがあるそうで、ジャックが交換されています。
ボリュームをプルするとトーンが効くはずですが、トーンが効かず、ノイズがジージー出ます。
4弦側にセンターズレしていますね。 ブリッジの位置が左によっている気がします。 今回はここは気にしないことにします。
どうもオクターブチューニングがされていません。 ここはハイポジションの音程が気になるので直してしまいます。 (もしかするとレフティで使われていた時期があるのかも・・・)
スケールで測って大まかに位置出ししてから微調整しました。 これで音程は良くなりました。
ネジ頭が錆びてきているのでオイルを注しておきます。 釣り具のダイワが売っているオイルを使いました。
4弦の音量が極端に小さく感じるのですが、どうやら弦との距離が離れているからのようです。 クッションを足しておきましょう。
触るとファサファサいうバッテリーボックス。
開けてみたり、キャビティ側から線を引っ張ってみたりします。 断線では無くてボックスそのものの問題のようです。
接点が酸化しています。 電池が動くことで接点が擦り合わさります。 その時に酸化したところをまたぐことでファサファサいっていることが分かりました。 こんなことが起こるんですね。
綿棒を使って、コンパウンド磨き→クリーナー→接点剤少量(酸化防止のオイルとして)としておきました。 症状は消えました。 ボックス自体はまだまだ使えそうです。
キャビティの中に結構ゴミが入っています。 ガリの原因になりますので清掃しておきましょう。
配線を追いかけていって、トーンが不調な原因が分かってきました。 トーンポットのアース線がどこかの段階かで外されているのではないかと思います。
トーンポットに付いている基板の3番端子にハンダがあるので、ボリュームに使われていたものを流用した経緯があるかも知れません。 と言うことはそもそもアース線が忘れられているのかも知れません。 アース線がどこかにつながっていた形跡が無いんですよね・・・。
で、トーンポットのロックワッシャーからアース線を出して、トーンの1番端子につないであります。 ロックワッシャーとピックガードのアルミ箔の間が絶縁になっています。錆びたのでしょうか。 なので錆びた段階でトーンが効かなくなりますし、指→金属製ツマミ→ポット→トーン用コンデンサ→基板とノイズが流入してきてしまっています。
黄色いところにアース線がありません↓ 緑の線がポットから来ているアース線です。
黒丸のところからアース線を引っ張りました↓ 人がやった配線に1本だけ足すのって難しいですね。 ジラウドはアース線が青のようですから、リスペクトを表して青い線を使いました。
ボリュームはプッシュプルによるスイッチ機構があるためか、シャフトと軸受けが緩くて、メタルノブがしっかりアースされません。 なので弦から手を離して、ノブを回すとパチパチいいがちです。
プッシュプルのストロークが狭いスイッチなので、ESPのスプリングワッシャーが効いてくれそうです。 なくても良いですが、トーンの方が静かになったのでむしろノイズの差が気になります。 両方、同じくらい静かになりました。
ジャックはまだまだきれいで使えそうです。 コンパウンドとクリーナーとオイルでメンテナンスしておきました。
ネックが順反っていました。 トラスロッドが全くと言って良いほど締まっていなかったので、適切なところまで締めました。
弦高のバランスを整えました。 ピックアップの4弦の下にクッションを足しておいたので、ピックアップの高さ調整も良い具合にできました。 音量バランスもよくなっています。
たぶんアンプにつないで弾いたらはっきりと違いが分かるくらい、楽器本来の魅力が感じられると思います。