ムスタングベースのスプリットコイルについて【フェンダーメキシコ製ムスタングベースの改造-10】

このベースは1・2弦用と3・4弦用にコイルが分かれているだけで、同じ磁極と同じ巻き方向でできています。 つまり実質シングルコイルと同じだけ外来ノイズが乗ります。

ムスタングベースはこういう仕様のものが出回っているような気がします。 また民間療法的な解決方法として、片方のコイルのインアウトを入れ替えることでノイズをキャンセルするという改造がされていることもあるようです。

ムスタングベースのスプリットコイルについて

外来ノイズの位相はコイルの巻き方向によって決まります。 逆に巻けばノイズがキャンセルされます。

コイルを逆巻きにすると信号も逆位相になってしまいますが、ムスタングベースのふたつのコイルは別々の弦の振動を信号化していますから、信号をミックスしても逆相で消えてしまうということがありません。

逆巻きにしたピックアップの磁極も反転させて信号を同位相に戻す作業を省略できると言う考え方です。

人間は位相の違いを聞き分けることはできないと言われていますから、1・2弦と3・4弦で信号の位相が逆でも単体で聴いたら問題ないです。 ただこれはあくまでも単体で聴けばです。

ではバスドラムとジャストで演奏したときに例えば1・2弦がバスドラムと正位相信号、3・4弦がバスドラムと逆位相信号になっていたらどうでしょう。

録音波形をクリックにジャストタイミングに整えてミキシングするような楽曲の場合、エンジニアさんは音符ごとに位相を整える必要が出てきます。

録音エンジニアさんに「例えばオクターブフレーズとかたまったものではないんじゃないですか?」と聞いてみたら「たまったものではないです笑。 ただそのうちAIで処理できるようになるか、すでにそういう機能があってもおかしくないです。」とのことでした。

ライブPAさんにも聞いてみました。 ベースとバスドラムの位相だけではなく、ベースの低音がコーラスマイクやピアノのマイクなどに入り込んだりして逆相問題が発生した場合、マイクの位相を反転してみて問題回避を試みるそうです。 バスドラムの位相を固定して他を合わせていく人が多いのではないかとのことでした。 デジタル卓ならすぐ切り替えできますし、アナログ卓でもできるものがあるそうです。

こういう話を聞くと、1・2弦と3・4弦で位相が違うベースというのはやはりやっかいなことになりそうです。 ベースの中で解決できることは解決しておいた方がやっぱり良いという結論になりました。

コイルのインアウトを入れ替えて、磁極も逆にしましょう。


サドルの向きについて【レスポール・スタンダード(20251210お預かり)のフレットすり合わせ-11】

今まで付いていたブリッジです。 オクターブチューニングを確認したところ6弦のサドルがこの向きでは微妙に下げ切れていないことが分かりました。

1弦のサドルを裏返す

交換する新品の方のサドルの向きをこの結果にあわせて調整しましょう。


ピックアップつり下げネジをアース電位につなぐ【フェンダーメキシコ製ムスタングベースの改造-9】

ナットの弦溝を調整します。 1弦側を.046から.050に拡げました。 弦溝の幅はこれで全て合います。 ただ、弦の材質がニッケルワウンドからナイロンテープワウンドになったことで、ナット上で弦が小さく曲がることができるようになったために、もともとちょうど良かった3弦の溝の高さが足りなくなりました。

接着材に炭酸カルシウムの粉末を混ぜて溝を上げ底して、深さを調整し直しました。 強度も充分ありますしナイロン弦を使うならこれで支障は出ないと思います。

弦溝の調整

ナイロン弦は電気を通さないので人体アースが取れません。 ピックアップつり下げネジをアース電位につながないと人体のノイズを拾ってピックアップコイルに届ける入り口になるので、ゴムチューブをスプリングに交換します。 スプリングを潰して内径を狭めることでネジに必ず接触するようにしました。

バネを潰す

取り付けました。 ピックガード裏のアルミシートからアース電位につながります。

ネジをアースに落とす

導通も確認できました↓

アースに落とせた

これで完璧だと思って組み直したのですが、ここで大変なことに気が付きました。 このスプリットピックアップはコイルがスプリットされているだけでノイズをハムキャンセルしていません。 何のためのスプリットコイルなんでしょう。

こっちはN極↓

N極

こっちもN極↓

N極

どちらのコイルも、鉄製のものを近づけたときにアナログテスターの針が右に触れます。 同じ巻き方向、同じ磁極で同じ位相出力ということでしょう。 これではコイルを分割してもノイズは消えません。

位相は右

ネット上のフォーラムでも「ハムを拾う」とか「キャンセルしない仕様なのかもしれない」という意見があります。 こういう仕様なのでしょうか?

もしピックアップを交換する予定があるなら交換した方が良いです。 その予定がないなら、このピックアップの片方の着磁及び、配線の入り口出口を逆にする改造をすればノイズが大幅に減ります。

ピックガードの裏側

こんなことあるんですね。 ビックリしました。

 


サドルのネジ穴の修理

サドルのイモネジが噛みついて外れなくなっているところがあるテレキャスターブリッジ。

サドルのネジ穴

ネジザウルスで力尽くでネジを取って、M3のタップを立て直しました。 原因はたぶんタップの立て忘れでしょうね。