アース線を追加【OWHカスタムショップJBのリフレット-6】

配線を少し改良しました。 ボリュームポットにアース線がなかったので2本、黒い線(左側)を追加しました。 トーンにはなぜか付いていたのでそのままです。

ビンテージのJBでは、この線は省略されています。 金属製のコントロールプレートにロックワッシャーで締め込んであるので、アースにはつながっているのですが、ロックナットが緩むと、ボリュームやトーンが効かなくなったり、バリバリとノイズを出すようになったりします。

なので、もしものことを考えてアース線を引いておいた方が良いですし、昨今製作される楽器では当然この線を引っ張ってあります。

アース線を追加

ピックアップの直流抵抗を測るように依頼されたのでピックアップの電線を一部外してから計測しました。 フロント側が6.9kΩでリア側が7.1kΩでした。 見た目は60年代風の楽器ですが、コイルの直流抵抗は70年代風ですね。

完成

これで完成で良いと思います。 ものすごく弦高が低くて、弦の音がパシャパシャいうような状態で届いたので、しっかり基音もでつつ、バランス良く弾きやすいコンディションになったと思います。 お返ししてみて感想を聞いてみたいです。


ナットとフレットを加工【レスポールスペシャルタイプの改造-3】

フレットのすり合わせもすることになりました。 1弦の14~15フレット辺りに山があって弦高が下がらないので、そこを意図的に落としました。 ローフレットの減りもあったので、減った高さにそろえた感じです。

フレットのすり合わせ

巻き弦がコキコキいうので少し拡げます。 すり合わせでフレットの高さが変わったところも修正します。

ナット溝の加工

弦を張りました。

一応完成

これはおそらく半音下げで使うギターですよね。 確認しましょう。


シールドケーブルの修理

お安く買えたというアナリシスのシールドケーブルです。 すでに改造か修理がされています。 プラグが変わっていたり、ハンダ付けがあやしかったりします。

ノイジーなので修理することになりました。 両端を少しカットしてダメージが出やすいところを捨てます。 プラグも片方交換します。 お客さまの提案でセミバランス送信をやめて、網シールドも両方のスリーブ端子につないでコールド共通にします。

持ち込んで頂いたプラグの穴がせまいので、ケーブルが通るように拡げました。

プラグの穴拡げ

ケーブルが通りました。

ケーブルが通った

ストレートプラグはオリジナルの部品のようなので使います。 L側だけ交換します。

ケーブルからハンダを外す

樹脂の被覆をむいて、網ひもをほどいてカット、網線をほどいてまとめて・・・と手間がかかる電線ですね。

ほぐす工程

ハンダ付けしたところがこちら。 難しいです。

ハンダ付け

絶縁シートが短冊状なのですが、ホットの線材も平たいので両端の幅が近いです。 心配と言うほどでもないのですが、お客さまから絶縁をしっかりめにして欲しいというリクエストがあったので、交換したプラグに付いていた絶縁シートをカットしてドーム状に囲いました。

絶縁について

最後は熱収縮チューブで持ち手をカバーします。

スミチューブをかける

ねじ込みを緩みにくくするためと、曲げによるダメージが集中しないようにするためです。

うちにあったケーブルと聞き比べました。 小さいアンプですが、低音弦側の音圧があがって、音量を上げたみたいに聞こえます。

わずかですがマイクロフォニックがありますね。 衝撃を与えるとアンプから音がします。 楽器用のケーブルはそういうのも含めて好みという時代にもうとっくになっているわけで、ドンドン楽しんでシールドケーブル選びすると良いのではないでしょうか。

以前プロのベーシストの方に「シールドはプリアンプだと思って何種類も持って出かける」とうかがったことがあります。 なんとも素敵な言葉だと思いました。