弦を張って様子を見る【2016年製レスポールの修理-5】

ヒーターの効き具合が良さそうなので、弦を張ってみました。

もちろん指板の左右で反りが違っていたりするのは元のままですが、今までよりトラスロッドに負担をかけずにニュートラルな状態がでますね。

弦を張ってみた

このまましばらく様子を見てから進めましょう。

 


PBピックアップの再着磁

お客さまが「音色の方向性は好きなピックアップだけれど、どうも出力が小さい」とおっしゃるピックアップをもう一度着磁してみることになりました。

抵抗値もしっかり計測されていますし、コイルのもPBらしい平たい形状をしているので、音が小さいとすればもう磁力くらいしかないのです。

ピックアップの再着磁

一度ピックアップを分解してから、強力な磁石に通します。 配線を付けはずしするのでリスキーな作業ではあります。

配線を戻していくところがこちら。 古いフェンダーにありがちなコールドをブラスプレートにつないで、プレートからアースとコールドの共通になった線をポットの背中につなぐ方法を採用しました。

ピックアップとブラスプレートを接続

磁極が通常とは逆になっていて、古いフェンダーにありがちな「これも例外が存在する」な個体でしたね。 オーナーさんとの相談の上で、あえてそのままの磁極で着磁し直しました。

家に帰ってご自身の環境で試奏したお客さまから「求めていた音、どんずば!ジェマーソンの音がする!!」とメッセージを頂きました。 お好みの方向に変化があって良かったです。


指板剥がれの修理【トーカイのストラトタイプをリフレットする-2】

フレットを抜いていきます。 ナットはすでに外れていました。

ナットは外れていた

フレットを抜きました。 フレットの端は木工用接着剤のような物が詰まっていました。 冬の乾燥でフレットの端が飛び出てこないようにするためでしょう。 ローズの薄板とかで埋めてもいいかもしれませんね。 どうするか考えます。

フレットを抜く

指板が割れているところを修理してしまいます。 凸凹しているので先に木くずである程度埋めて、そこを削って薄板を張ってみました。

粉で埋める

フレットを打って弦を張ったら、初めて見た人には言われないと分からないくらいには直りました。

薄板を張った

次は、ハイポジションに軽くヒーターを当てたいです。