チタンサドルの弦溝きり【レスポールスペシャルを改造する-9】

元から付いていたナットを利用して、先にチタンサドルの弦溝を作ってしまいます。 で、弦を張りかけて気が付いたのですが、ピックアップを仮付けしないと位置が決まりませんね。

ピックアップを付けなくてはいけないことに気が付いた

弦の位置は、弦がポールピースの上を通る範囲でなるべく広く左右均等にします。 この場合1弦のリア側から全体が決まりますね。

弦の位置決め

弦溝を作ったところがこちら。

弦溝を切った

弦を張ってみました。 ついでにオクターブなどもある程度合わせておきました。

弦を張る

フレットの頂点はなかなか美しく並んでいます。 このまますり合わせを完成させて、ナット交換もしてしましょう。


分解してみる【2016年製レスポールの修理-3】

分解して中を見てみましょう。 ピックアップを外しました。 スポンジクッションが入っていますね。 必要なさそうなら取り外しますが、何かこれを付けたくなる理由があるのかチェックしたいところです。

ピックアップを外した

ピックアップはこちらです。

ピックアップが外せた

ネジがこういう組み合わせで付いていましたが、おそらく2本ずつ入れ替わっていますね。

ネジが入れ替わっている

スイッチキャビティはこんな感じです。 木工のバリと飛びちったハンダの除去をしましょう。

コントロールキャビティ内

調子が悪かったポットを横から見たところです。 ロックワッシャー(内歯ワッシャー)が入っていません。 これでポット間のアース線を外してしまうとピックアップのコールドがオープンになってもしかたがないですね。

もしかしたら基板をポットの背中から4つの爪でかしめてある部分が浮いていた可能性もありますね。 ポットを交換したらアースをきちんとつなぎます。

ロックワッシャーが入っていない

絶縁用のガラススリーブが出てきました。 どこに付いていたのでしょう。

絶縁スリーブが転がっていた

電装系の状態は何となく分かりました。


全体をチェックする【トーカイのストラトタイプをリフレットする-1】

トーカイのストラトタイプをお預かりしました。 ネックをオーバーホールします。

トレモロはややフローティングですね。

トレモロ部分

サドルの並び方が不安定ですね。 ピックアップが弦に近くて、磁力に引かれて弦が唸っているのでオクターブ調整が上手くいっていないようです。

トレモロ部分

トラスロッドナットが埋まっています。 以前のフレット交換の時に削られたのか、指板がかなり薄くて、メイプル部分にまでフレットのタングが入っています。 もうあまり削りたくないですね。

トラスロッドナットがめり込んでいる

古い楽器なのでブッシュ浮きも発生しています。 ここもついでに直します。

ブッシュ浮き

ぶつけたのでしょうか? 指板が割れています。 ここも補修しましょう。

指板が剥がれている

裏パネルを開けました。 スプリングは3本、ホルダーのネジはかなり締め込まれていますが、これでもベタ付けにならないようですね。 フローティングで調整する方向で進めます。

トレモロスプリング部分

トレモロを固定しないと作業がしにくいのでイナーシャブロックの後ろにいろいろ挟んで止めました。

トレモロを固定する

シムが入っています。 前に作業した人が丁寧に厚みまでかいてくれてありますね。  0.5mm厚でネジを通す穴があいているタイプの物を作ろうかと思います。

シム

弦を切る前に、大まかに弦高とオクターブを調整してみました。

トーカイのストラトタイプ

トラスロッドは180°回った状態でローポジションが逆反っていました。 90°くらい戻しました。

フレットを抜いた状態での指板をチェックしていきます。