分解~ヒーター修正まで【YAMAHA Attitude Limitedの改造-2】

ナットが剥がれていて弦が張れないので接着します。 ここは完成前にブラスナットに交換します。

ナットが外れている

トラスロッドナットを掃除してトルク調整剤を塗りました。 180°くらい回したら手応えが硬くなります。

ロッドナットにトルク調整剤を塗る

6フレット辺りにトラスロッドが効きます。  これがハイ起きの原因のひとつです。

6フレットあたりにロッドが効く

ジャック部分の裏パネルを開けました。 アースの配線をするために曲げたスリーブ端子同士をハンダ付けしてあります。  取り付けが反対になっているので・・・

ジャック部分

紫の線がリング端子に接触しかかっています。 この端子はモノラルプラグを差し込むとスリーブ端子とショートしてアースにつながってしまいます。 紙1枚くらいの隙間しかないので、指で押すと音が出なくなりました。 今までよく音が出ていましたね。

ショート寸前

トラスロッドを限界まで締め込んだ状態で0~10フレットまでがわずかな順反り、そこからハイフレットはしっかり順反りになっています。 限界まで締めずに真っ直ぐになって欲しいものです。

順反りの状態

ヒーター修正するしかないのですが、このポジションマークが溶けたり膨らんだりしないか気になります。 トラブルがあったときにほぼリカバーできません。

ポジションマーク

コントロール部分を開けてみました。 モントルーのオイルコンデンサが出てきました。 改造されていますね。 改造時に間違った配線がされていないか気を付けて調べましょう。

オイルコンデンサが付いている

ネジとバネとコンデンサがケースに入っていました。 これも参考にしましょう。

ネジ、バネ、コンデンサ

一度開けると締まらないくらい配線がゴチャッとしています。 ポットはそのままボリュームとトーンの機能を入れ替えるついでにもう少しシンプルにしたいです。

配線が長くて元に戻せない

PBタイプのピックアップにはポールピースが7つあります。 ハンダ付けがむき出しの基板になっているのでバネではなくてゴムチューブにしてあるようですね。

ポールピースは7個ある

ディープジョイントになっているのは分かっていましたが、アルミ製の延長部分が付いているのはビックリしますね。

アルミ延長ディープジョイント

導電塗料はもう一回塗り重ねた方が良さそうです。

導電塗料の抵抗値が高い

ジョイントネジにはネジロックが付いていました。 外すことを想定していないようです。 ハイ起きしてヒーター修正が必要なので、ボディ側のリスクを減らすために外します。

ネジロックが付いている

アルミの下にシムが入っています。ここは普通のネックと同じなんですね。 その横に配線が通る狭い通路があるのですが、この部分の導電塗料だけでつながっているようです。 この辺りもしっかり塗り足しましょう。

フロントピックアップの脚のところからアースにつながっているようですが、この狭い部分が各部の導電塗料からアース電位までの共通インピーダンスになってしまうようなら、他の場所からもアースを取っても良いかもしれません。

シムが入っている

ブロックを外しました。

外した

ネックを外す想定で作っていないのでバリが出ていて手を切りそうだからです。

バリが出ていて手が切れそう

バリ取りをして・・・

バリ取りする

ネジとネジ穴の中のネジロックを剥がします。 作業が全て終わったら塗り直しましょう。

ネジロックを除去した

ヒーター修正します。 ポジションマークが心配なので少し隙間を多く取って長時間じっくり温めて、別のアルミ柱にシムを入れて締め込むことにしました。

ヒーターで温める

締め込むことでネックがたわみ、ヒーターに近くなったマークが溶けるのをさけるために冷たいアルミ柱に締め込み直す方法にしました。

アルミ柱に締め込む


オクターブチューニングなど【YAMAHA RGX 512Pのネックのオーバーホール-21】

弦高調整をしてからオクターブチューニングを確認しました。

全体的にサドルの位置がヘッド側へずれています。

オクターブチューニング

すべての1.5mmくらいずつ後ろへ下がりました。

全体的に後ろへ下げた

ナットに追いグリスしておいて、ロックナットを締め込んでいきます。

ロックナットを取り付ける

チューニングし直してこれで完成です。

チューニングして完成

フレット溝幅の調整をやり直したりして難産でしたが、素晴らしいコンディションにできたと思います。


フレットのすり合わせとナット交換【レスポールスペシャル(20260412お預かり)のネックオーバーホール-5】

フレットをすり合わせしていきます。

フレットのすり合わせ

フレットの端を丸めて・・・

フレットのサイドを仕上げる

フレットを仕上げていきます。

フレットを仕上げる

ピカピカになりました。

ピカピカに磨いた

ナット溝の中の古い接着剤を掃除していきます。

古い接着剤を掃除した

オイル漬け無漂白牛骨ナットを粗加工して・・・

ナットの粗加工

接着します。 接着している間に・・・

ナットの接着

ストラップピンのネジ穴の緩みを直します。 低粘度接着剤を染みこませてコーティングして補強しておきます。

ネジ穴を補強する

緩んでいたトグルスイッチを締め直しました。

トグルスイッチを締め直した

5弦サドルがシーソーのようにカタカタと浮いていたのでネジ穴を拡げます。

穴を拡げた

これでピッタリ収まりました。 弦溝がサドルの中央に来ているので、振動に合わせて異音がしていましたが、これで収まるはずです。

サドルが収まった

部品が共鳴しないように低粘度~中粘度のネジロックで仮固定します。

部品を仮固定

ナットの形を整えて・・・

ナットの成形

弦溝を作っていきます。

弦溝を作る

ナットを仕上げました。

ナットの仕上げと追いグリス

弦高調整とオクターブチューニングをしました。 サドルもきれいに並びましたね。

弦高調整とオクターブチューニング

ピックアップの高さが調整できるタイプなので、各ピックアップの高さ調整をしました。

ピックアップの高さ調整

1弦の音量が小さくてオープンコードのDsus4~Dadd9といったコードワークが前へ出てこないことに気が付いたので、ポールピースの高さも調整しました。

こういう時はまず3弦をしっかり下げてあげるとバランスを取りやすいです。

錆びているジャックを交換していきましょう。


指板研磨~フレットの圧入【レスポールスペシャル(20260412お預かり)のネックオーバーホール-4】

フレット溝を補修していきます。 15・16フレットあたりは謎の凹みがありますので特に気をつかって作業します。

フレット溝の補修

大まかに指板の研磨をします。

指板研磨

フレット溝の幅を調整します。

フレット溝の幅を仕上げる

弦を張って、楽器を演奏時と同じ角度に構えた状態で削ることで、指板研磨の精度を上げていきます。

指板研磨の精度を上げる

ここでナットを外しました。 塗装がひび割れているので心配でしたが、密着は良いようできれいに取れました。

ナットを外す

指板面を#600までサンドペーパーで仕上げます。

指板を#600まで仕上げた

ステンレス製の#55090を打っていきます。 フレットが硬いのでカットしたり曲げたりするのが大変です。 バネみたいな力が残ったまま打つと、あとで浮いてくると思いますので丁寧に指板Rに合わせて圧入します。

フレットを打つ

弦を張った状態で置いておきます。

弦を張っておく

ハイポジションを少し逆反り方向へ持っていきたかったのですが、予想通りの仕上がりになりそうです。


フレットを抜いてみた【レスポールスペシャル(20260412お預かり)のネックオーバーホール-3】

ブリッジの取り付け位置がズレていてオクターブチューニングができないと思われます。 4mmくらい前に出した方が良さそうです。

ブリッジは4mmほど前へ

プラグを動かすとバリバリいうのでジャックは交換してしまっても良いと思います。 手応えが固いのを気にされていましたから、PURETONEよりスイッチクラフトをおすすめしてみようかと思います。

ジャックは交換しても良いかもしれない

作業の邪魔になるのでピックアップを外しました。 P-100が載っています。

P-100が付いている

フレットを抜きました。

フレットを抜いた

指板のRは10インチ付近です。 一般的なギブソンは12インチですから少し丸みのある指板です。

指板Rは10インチぽい

フレット溝付近の毛羽立ちを抑えるために塗った低粘度接着剤を掃除していたら、15フレット付近に凹みがあることが分かりました。

ジョイントのライン付近に凹みがある

トラスロッドナットと半月板に付着した塗装を剥がして、トルク調整剤を塗っておきます。

ロッドナットの清掃とグリスアップ

ストレートエッジをあててみても、15フレット付近がえぐれていることがわかります。 これはおそらくハイ起きが原因ではなくて、工場で製作時にこうなったのではないでしょうか。

謎の隙間

トラスロッドは6フレット付近によく効きます。 理想より少しローフレットよりに効いていますね。 15フレット付近の凹みもありますので、弦を張ってみて指板の表面がどうなっているか調べましょう。

ネックの印象

ブリッジを4mmほど前へ出して、位置を固定するために両サイドのネジにロックワッシャーを追加しておきます。

ロックナットを追加する

弦を張ってみました。 意外にコンディションは良いですね。 フレット溝を補修するついでに、凹んでいるところを丁寧に直せば上手くいきそうです。

弦を張ったらコンディションは良い

フレット溝をどうするかイメージできてきました。