配線作業【YAMAHAエレアコベースの改造-13】

15Φのプラグカッターを使ってスペーサーワッシャーを自作しました。 先に7Φの穴をあけてから目検討で抜くのでセンターがずれてしまうのですが、そもそもベースにあいている穴がずれているので、それを均等な間隔にするためにズレをズレで打ち消すことにしました。

ワッシャーを自作

その穴に合わせて内側に入れるプレートを作りました。 これがないとポットがグルグル回ってしまいます。

ボディ側面は湾曲しているのでヒートガンで温めて曲げました。

内側パネルを自作

ここにポットをつけます。

ポットを付ける

お客さんに試奏してもらうためにミニプラグでつないでいたピエゾピックアップ(という名の電子ブザー)をシールドケーブルにつなぎ直します。

ピエゾを解体

こんな感じです。 少しでもノイズを減らすために全てシールド線になります。

ピエゾにシールドケーブルを付ける

ポット周りの配線が終わりました。 シールド線なのでかなり手間がかかりました。

ポット周りの配線をすませる

ボディに仕込んでいきます。

ポットの取り付け

外側は大きめのワッシャーを使って締め込みます。

配線完了

一発で音が出ました。 アンプにつないでみましたが非常にノイズは少ないです。

マグネティックピックアップもハムキャンセルするようにコイルをスプリットした構造になっているのですが、少しノイズが残ります。

偶然ピエゾ側が拾うノイズがそのノイズとキャンセルするので両方のピックアップをフルにしておいてトーンで音を作るのが一番ローノイズでいいかもしれません。

配線をまとめる粘着フックを付けたいのですが力尽きたのでまた明日です(笑)


故障したミュートロン【MU-TRON Ⅲの修理-1】

古いミュートロンをお預かりしました。 エフェクトがかからない状態です。

エフェクトがかからないミュートロン

本体を解体してから電源の不良が見つかったらがっかりなので、電源アダプターからチェックしました。 きちんと電圧が来ています。プラスマイナス9ボルトの仕様です。 だから電池で駆動するときは2個いるのですね。

のちに9ボルト仕様に変更になったそうですが。

電源をチェックする

音が出るけれどもエフェクトがかからないというのはやっかいです。 ネットで見つけた回路図によると、エンベロープ信号を使ってアナログフォトカプラでフィルタを制御しています。

そういった今使われていない部品が故障していた場合、修理が非常に困難になります。 LEDとCDSを使って部品から自作することになるでしょう。

スイッチの故障などであることを祈ってテスターで点検するのですが、スイッチは全て正常に動いています。

スイッチ機構をチェック

そこで基板の異常を発見しました。 おそらく電池から漏れた液体がかかって腐食したようです。 銅箔パターンが緑青になってしまっています。 ここの両端で導通がありません。

腐食している基板パターン

ドレメルで削って掘り起こしてみました。 ここに銅箔テープで作った新しいパターンをはわせてハンダでバイパスを通しました。

パターンが切れている

借り物の回路図で申し訳ないですが、断線していたのはピンセットの先の部分。 まさしく制御系の要所です。 回路図で「?」と書かれているのがフォトカプラです。そのLEDをドライブするオペアンプに届けるエンベロープ信号が届いていませんでした。

断線箇所

動作するようになりましたけど、飛び道具すぎて直っているのか心配になるエフェクターですね(笑) お客さんに判断してもらいましょう。

今回見てみて分かったことやミュートロン回路の解説を次回書いてみようと思います☆


配線のオーバーホール【フェンダー・テレの改造-1】

去年フレット交換でお預かりしたテレです。 配線のポット交換とペグ交換をします。

テレ全景

トーンポットが少しバリバリいっていたのでポットの交換になりました。 もとの配線をバラします。

配線の分解

普段はビーメックスかクロスワイヤを使うことが多いのですが、今回はお客さまのご指定でベルデンです。

ベルデンのケーブルを使います

ノイズも減らしたいので導電塗料の塗布も一緒にしました。

導電塗料の塗布

塗料が乾くまでにコントロールプレートのアッセンブリーをすませます。

配線の準備

配線が完了しました。

配線完了

かなりノイズが減りました。 配線もしっかりできましたので当面トラブルなく使えます。


スイッチ付きシールドケーブルの製作

ご注文いただいのでシールドを作ります。 お客さまのご希望でベルデンの#8412ケーブルを使います。

長さは4.5メートルというこだわり寸法です。 材質や寸法、プラグの形状などはできるだけご希望にそって製作します。

今回はスイッチ機構付きです。 シールドを楽器から引き抜くと自動的にボリュームがゼロの状態になって「ブーーー」と鳴らない便利なプラグです。

スイッチ付きプラグ

完成品がこちら。

完成したケーブル

銀色のスリーブ部分がスイッチになっています。

ノイトリックのスイッチ付きLプラグ

とてもよくできたプラグです。 ノイトリックのLプラグは、テレキャスターのようなカップに収まったジャックにも届きます。

同じようなものが欲しいという方はこちらのメールフォームからご連絡下さい☆


フレットのすり合わせ【Orvillのレスポールのメンテナンス-2】

フレットのすり合わせを始めました。 3弦2フレットの減りが大きくてなかなか到達できませんね。

フレットの減りが大きいところ

ハイポジションはチョーキングで減っているところがあります。 ここに合わせて周りを削っていきます。

チョーキングで減っているところ

フレットを丸め直すのが大変でした。

フレットの仕上げ

ピカピカになりました。 次フレットが減ったら打ち替えでしょうね。 フレットの端も丸めたので触り心地がとても良くなりましたよ☆

ピカピカになったところ