チェックする【Killerのノイズ処理-1】

キラーをお預かりしました。 ジャックが緩んでノイズが出るそうです。

Killerをお預かりしました

ロック式のナットのネジの先がだめになっているとのことです。 ここも交換したいですね。

ネジがダメになっている

ジャックが緩んでいます。

ジャックが緩んでいる

アース関係の配線が切れていたりするのかと想像していたのですが、特に断線などは見当たりません。 この2本の線をシールド線に交換したらノイズが減りそうです。

配線は外れていない

コントロールキャビティを開けてみました。 裏蓋をとめるネジのところにゴム製のクッションが入っています。

コントロールキャビティ

シールドのためのアルミシートがゴムにくっついていて剥がれてしまっています。 そもそもゴムではアースにつながらないのでこのアルミシートもノイズを集めて増やすアンテナになっています。

裏蓋のシールが剥がれている

ゴムクッションをやめて金属製のバネにした方がいいですね。 そもそもなぜ裏蓋の下にクッションが入っているのでしょうか。 ボディに傾斜があるのでNCルーターで掘りにくいのでしょうか? ボディのトップは傾斜に削れるのですから裏蓋の落とし込みも同じ傾斜と深さで削れそうなものですが。

ゴムクッションをバネに換えてはどうか

キャビティ内は導電塗料が塗られていますが、近いアース電位との間に250Ωくらいあります。 導電塗料を重ね塗りしたら、もう1ケタ抵抗値を減らせると思います。

導電塗料の抵抗値が大きい

ピックアップキャビティには導電塗料が塗られていません。 センターのシングルコイルが特にノイジーなので塗りたいですね。

ピックアップキャビティがシールドされていない

ノブを回すとノイズが出るということなので、導電性グリスやスプリングワッシャーで対応しようと思ったらシャフトが割れています。 交換してしまった方が良いと思います。

ボリュームの軸が折れている

その他でちょっと気になったところがあったのですが、最終フレットを押さえると弦がピックアップに触れてしまいます。 5弦と6弦の12フレットより上はピックアップの磁力に引っ張られて唸ってしまっています。

ピックアップに当たっている

フロントピックアップはキャビティに干渉して、これより下げることができません。 下にはネックのヒールが入っているので掘ることもできませんね。

ピックアップに当たっている

シムをいれてトレモロを高い位置に動かすことで解消するかも知れません。 やってみないとどのくらい効果があるか分からないですね。 弾いていて問題を感じてからでも良い気がしますが、弦とピックアップが近いせいで弦から電磁ノイズをたくさん拾っている可能性があるのが気になります。

2弦のファインチューナーが出っ張っているので弦を張り替えるときに戻したいですね。

トレモロ部

取りあえずジャックの緩みは締め込んで収まったのですが、ノイズを少なくするためには一部の配線をシールド線にしたり、導電塗料を塗ったりするなどできることがいろいろありそうです。


修理が完了【スペクターNS-2Jのプリアンプ修理-9】

銅箔シールドシートも緑青が出ています。 シールが剥がれてきて、基板に接触してショート→液漏れしたという事故シナリオだった可能性が大いにあります。 ピックアップの線も心配です。

銅箔シールが錆びている

ピックアップも拭き取りました。

ピックアップの清掃

銅箔シールを貼り直しましょう。

新しい銅箔シール

裏蓋につながるようにハンダ付けされていたので、それを再現しました。

銅箔を貼った

基板のパターン面とシールドシールの間に絶縁層を作ります。

絶縁シートを作る

透明のシートを両面テープで貼っておきました。

絶縁シートを入れた

裏蓋も錆びています。 特に錆びているところは電池の液体が飛んだのでしょうか?

裏蓋も錆びている

こちらはハンダ付けする必要がないのでアルミシートにしました。

アルミシートを貼った

配線をしていきます。 このソケット方式は楽なようで問題があるような気もします。 ソケットが撚り線を噛みきってしまってキャビティ内に散らばってしまうのです。 結局、予備ハンダしてから噛ませましたが、これなら基板直結で良いのではないかと思ってしまいます。

配線を組み立てる

電池を入れて音出しチェックです。 それはそれはデカい音が出ました。 電池はもともと入っていた物を入れてあります。 電圧がやや下がってきているので、早めに交換したほうが良いかもしれません。

電池を入れて音出し

ボディを拭き取って完成にしました。

完成

スペクターはコアなファンが多いイメージがあります。 その人気を支えるためにも、このベースには長く活躍して頂きたいものです。


白3PストラトPGのエッジを尖らせる加工

ストラト用のピックガードをお預かりしました。 エッジを尖らせます。 まずは手作業で削っていきます。

エッジを削る

サンド-ペーパーで仕上げました。

サンドペーパーで仕上げる

保護シートが付いていたのですが、ネジ穴の面取りギリギリまでスクレーパーで削る作業のため穴の周りから剥がれてしまいました。

保護シートが剥がれた

これは仕方がないので剥がして使ってもらいましょう。