さらに建て増し【The chipで歪みエフェクターを作る-9】

完成したディストーションです。 お客さまに試奏してもらって気に入ってもらえました。 トレブルブースター側を踏むといい感じにフィードバックもかかりました(ベースなのに)。

改造前

ですが、弾いてみた結果、トレブルブースターは常にオンにしておいて、スイッチを踏むたびにディストーションをオンオフするものと、全く同じ機能で踏んでいるときだけオンにするものに変更したいということなので、さらに改造します。

建て増しに次ぐ建て増しでドンドン複雑になっていきます。 まずは踏んでいるときにだけ効く方のスイッチに、オンをお知らせする赤色LEDを付けます。 写真はポンチで位置決めをしているところです。

LEDを追加する

配線が完了したところがこちら。 ふたつのスイッチを行ったり来たりすることになるので、手前の方が麺類のようになりました。

配線が完了

変わった見た目ですが、回路図にするとけっこうシンプルなのです。 そのうち全体の回路図を描きたいと思います。


自作The Chipを登載【The chipで歪みエフェクターを作る-8】

部品を一部外して自作したThe Chipをのせました。 建て増しで基板が2階建てになりました(笑)

基板が2階建てになった

アンラッチスイッチを使って、踏んでいるときだけトレブルブースターが効くようになっているのですが、自作した方のThe Chipをトレブルブースター側に、本物のThe Chipを歪みを作るためのメインのゲインにしました。

自作The Chipをトラブルブースターにする

音を出してみたのですが、本物の方がゲインが低くてイマイチです。 トレブルブースターはそこまでゲインがいらない感じなので入れ替えます。 あと、ゲルマニウムダイオードはファズっぽくなるので、シリコンダイオードに変えました。

なにやら配線がたくさんで大変なことになってきています。

メインのゲインとトレブルブースターを入れ替える

FETを2個しか使っていない回路なので、オペアンプで作ったディストーションにくらべると全体的にゲインに余裕がないですね。もっと歪ませたいときには物足りないかもしれません。 ベースで使うようなのでこのくらいで使用範囲だとは思いますが。

一応完成しました

とは言え、オペアンプで上下対称にブーストしたものをダイオードクリッパーで上下非対称に歪ませるのと違って、トライオーダライザー化したFETのシングル増幅で上下非対称にするのも真空管アンプに構造が似ているというか、音にも風情があって良いように思います。


【The chipで歪みエフェクターを作る-7】

The Chip一発だけで、メインのゲインと、トレブルブースターを担当するにはあまりにもゲインが足りません。

もうひとつ同じようなものが必要です。

ゲインが足りない

The Chipの回路図に似ていると思われるTC-3の資料があったので、それを元に基板を作ります。 今回はそれに抵抗をひとつ加えてFETを三極管特性に似せるカスタムもしてあります。

こういう透明な塩ビ板にテンプレートを作るとパターン側と部品側を見ることができて便利です。

The Chipの基板パターンを作る

基板に穴をあけて、レジストペン手描きしました。

パターンを描く

エッチング中。

基板のエッチング

できあがった基板です。

基板が完成

部品点数はそんなに多くありません。 こんな感じ。

トライオーダライザー化したThe Chipの完成

できるだけゲインの高いFETを使いました。