レスポールスペシャルを改造していきます。 オーナーさんはBUMP OF CHICKENが好きな方で、05年くらいのサウンドが好みなので、その頃の仕様に近づけてから機材やセッティングも見直してニュアンスを近づけていこうという趣旨だそうです。
フレットが随分減っています。 ネック材はどちらかというと柔らかいようで、トラスロッドが効きやすいネック中央だけが真っ直ぐで、ローポジションとハイポジションが順反っているという、広い意味で波打った状態です。
ここはヒーター修正と指板研磨とフレット交換をします。 ナットはSonicのオイルドボーンナットOB-02にしましょう。 フレットはジェスカーの#55090を使います。
ジャックプレートがプラスティック製のままですね。 ここも金属製に交換しても良いと思います。
トラスロッドナットは180°くらい回っているだけでしたが、グリスを塗ってもあと60°くらいで急に手応えが固くなるので、もう少し全体的に逆反り方向にヒーター修正して余裕を持たせておきたい物です。
裏蓋を開けました。 ネジが張ったままなのですが前回触ったリペアのときの何かでしょうか?
このギターは本物のバダスブリッジ(オーナーさんが仰るにはUSA製だそうです)がついているのですが、どうみても弦の位置がおかしいです。 ものすごく6弦側によってしまっています。
これはなぜかというと、サドルの中央に弦溝を切ってしまっているからです。 バーブリッジは弦が斜めに回り込んで出てくる特性上、もともとアンカーをずらして打ち込んであるので、バダスに交換したときに弦溝をサドルのセンターではなくてネックのセンターに合わせて切る必要があります。
ブリッジのオクターブ調整もサドルのオクターブ調整もバラバラになってしまっていますね。
ブリッジやサドルの大まかな位置出しを先にして計測しておきます。 新しい弦に張りかえてからやると、弦にサドルによる折り目がいくつもできてしまって、もし異音などが出たときに原因の切り分けがしにくくなることがあって、できれば避けたいのです。 なんとなく1弦645ミリ・6弦649ミリあたりで合いそうです(個体差があります)。
配線をバラしてからネックの調整を始めていきましょう。