フレットとナットの角が痛い【’77PBのメンテナンス】

PBをお預かりしました。 過去にフレットすり合わせ作業をした際のフレットサイド仕上げがあまり上手ではなく、スライドしたときに痛いそうです。 またナット溝が浅く1フレットが押さえづらいということです。

1977PB全景

フレットの頂点が平らで、サイドも丸められていないので直方体の頂点が出ているところがあります。 フレットサイドの塗装がはがれたところや必要以上にフレット溝が深いところも手触りに関係ありそうです。

溝はパテで埋めて、段差のある塗装のはがれは補修します。

フレットサイド

ナットも必要以上に大きくて角張っています。

ナットが高くて角張っている

あまり上面が高いと溝が深くなり、弦がはさまりやすくなります。 適度に上面を落として丸めました。

適正な高さに仕上げ直し

ナット溝が浅くて、2フレットのボディ側を押さえると1フレットとの間にかなり隙間ができます。  これだけの距離を押さえ込むことになるので1フレットの音程もシャープしがちでしょうし、押さえるのに力が必要になります。

ナット溝が高い

写真では分かりにくいですが溝を適切にしたところがこちら。 隙間が少なくなりました。

溝の深さを修正

見た目がきれいになりすぎても楽器の見た目に合わないので、研磨はそこそこにして軽く汚しておきます。

汚し直す