ミドルのポットを交換した【Custom Classic Jazz Bassのピックアップとプリアンプを交換する-10】

ミドルのポットがものすごく珍しい症状の不良品であることに気が付いたので、50kΩBカーブccのスイッチ付きポットを別の物に取り替えました。

ポットが不良品だった

1番2番が絶縁で、ポットを回したときだけ0Ωでつながるという謎の挙動をしていました。 全数チェックしても見落としそうな不思議な不良です。 次こそ組み上げます。


全体をチェック【ブルーのスペシャルにモントルー製バダス型ブリッジを取り付ける-1】

トーカイのロゴはありませんが、トーカイが作ったスペシャルをベースにしたと思われるブルーのスペシャルをお預かりしました。

ブルーのスペシャル

他のギターから移植した、モントルー製バダス型ブリッジが付いています。

現状

このままだと弦の位置があっていません。 KTS製チタンサドルPRー02もお預かりしているので、交換して弦溝を作り直すのが良さそうです。

弦の位置があっていない

ブリッジを取り付ける位置を大まかに探します。

大まかな取り付け位置を探す

オクターブ調整をするとこんな感じになりました。 6弦側のオクターブを決める太いネジが完全に緩んで外れてしまいます。 ここは固定するナットを追加したいですね。

オクターブを合わせてみた

ナットの弦溝はかなりギリギリですがまだ開放はビリついていないのでOKでしょう。 少し順反っていましたが、トラスロッドナットは完全に緩んでいましたので少し締めていい感じです。

ナット部分

これとは別に、本家のバダスもお預かりしました。 弦溝がたくさん付いています。

本家バダス

裏返してみましたドイツ製のようです。 ですからサドルのオクターブネジはM3です。 これにチタンを付けるとなるとKTSさんに特注商品をお願いするしかないと思います(PR-02のM3ネジ穴を作ってもらって、T字のサドルの脇の下を削って本体に合わせるとか、PR-01溝無しを作ってもらってバダス側のオクターブネジの先が収まるくぼみを拡げて合わせるなどが考えられます)。

ドイツ製のバダス

どうやら本家バダスから取り外した新品のサドルと思われる物が一緒に入っていました。

本家バダスのサドルらしきもの

6弦だけ取り付けてみると、ネジの動きがちょっときつめですが合いそうです。 これを取り付けてこの本家バダスも他のギターに合わせて使えるように整備するのが良いように思われますね。


ベース用フルレンジブースター基板のハンダ付け

ベース用フルレンジブースターとして作っている基板に部品を載せていきます。

ベース用ブースターの基板

もともと、マイクロアンプが気に入ったというお客さんに頼まれて、それを元にエレキベース用にフィッティングした物を作ったのがきっかけでした。 低音の妨げにならないようにコンデンサの容量を上げてあります。

ピエゾピックアップを受けるためだと思うのですが、入力インピーダンスが高すぎる設計だった物を、マグネティックピックアップを受けられる程度に下げてあります。 これは主に外来ノイズを減らすためです。

ゲイン過剰で歪むとベース用途で使いにくいので半固定抵抗で内部でも最大ゲインが制限できるようにしてあります。

オペアンプが1台しかなくて、しかもデュアルのうち1チャンネルしか使っていないせいか、オリジナルでは電源のデカップリングコンデンサが省略されています。 本作はオペアンプICを差し替えられるようにしてあることもあって、ICと回路との相性によって発振してしまってはメリットが活かせないので、保険的にデカップリングコンデンサも追加してあります。

基板に付いている半固定抵抗を調整して、下げた最大ゲインを元に戻せば、もちろんギターでも使えます。