トレモロなどのセッティングが分かったので調整して仕上げましょう。
ですがその前に、トレモロスプリングで引っ掻いたという傷に低粘度アロンを流して研磨しておきます。 完全にはきれいになりませんが少しでも目立たないようにということだったのでこの方法で。
よく見たら分かりますが、白い線が消えたので良しとしましょう。 ボディの裏ですし、バックル傷とかはあるので。
オクターブチューニングがずれていたので弦に合わせて直しておきます。
これで完成で良いと思います。
ピックアップが弦と反対側へ傾いています。
バネが弱いせいもありますが、ピックガードに押されている気がします。
フロント側もガードに当たって傾いている気がします。
ガードを外すと少しましになりますね。
アンカーに付着している塗装はアンカーに直接ついているのでしょうか。 マスキングテープと一緒にペラッと剥がれる感じではなさそうなので、そのままにしましょう。
ピックアップのハンダを外していきます。
ピックアップの裏にシールがあって、リードとリズムと書かれています。 何か違うのでしょうか?
磁極はどちらもNトップです。 同巻き同磁極なので、ミックス時にもノイズをキャンセルする機能はありません。 P-90は高級機種ほどビンテージ仕様に合わせて、ネック側とブリッジ側で同じものが登載される傾向がありますね。
抵抗値も両方とも8kΩくらいで、磁力もあまり変わりません。 同じものが付いているようですね。
ピックアップの下に、高さ調整用のプレートが入っています。
これを右の薄板でネック側2mm、ブリッジ側4mmかさ上げします。
4カ所ネジが打てる穴があいているので長い木ネジに交換して二の字に板を入れてそれぞれ2本ずつのネジで共締めにしましょう。
イコライザー基板を外してみます。 ロックワッシャーが1枚足りません。 たまたまワッシャーが入らない位置に基板が来たからだと思いますが、基板に紛れ込んでショートさせていないか一応確認します。
よく見ましたけれど、ワッシャーが紛れ込んでいるパターンではなさそうです。
ジャックの基板のハンダ付けが1カ所剥がれています。 亀裂が入っていたところを今回分解したときに割れたのでしょうか? それともこれが原因で音が出なくなったのでしょうか?
ジャックの方の基板にアルファベットが振られています。
ボリュームの基板につながっています。 こっちにもアルファベットが振られています。
ボディにハンダが飛ばないように養生して作業します。
ハンダ付けは戻せました。
外していたバッテリーボックスも戻します。
状況は変わりません。 ジャックにプラグを差さなくても電流が漏れています。 プラグをあちこち差し替えたときの切り分けも全く同じ動作をしています。
おそらくハンダにひび割れが起こっていて、ジャックを引っ張り出したときにはがれたのでしょう。
おそらくですが、このジャック側に付いている基板が、プラグの挿し方によって動作を切り替える仕掛けになっているはずで、そのスイッチ切り替えがおかしくなっているのではないでしょうか? あるいはピエゾピックアップが死んでいる可能性もありますが、だとしても電池から電流が漏れ続けているのもおかしいです。
輸入元による基板交換をしなくても直ればラッキーという期待でお持ち頂いたのですが、正にメーカーによる基板交換が必要な状況であるということが分かっただけのような気がします。
表面実装の両面基板なので部品が何をやっているのかを追いかけることができません もう少し考えてみて特にできることがなさそうならお返ししましょう。