ABボックスを作ることになっているのですが、アクリルと思われる透明な板を表面に取り付けてステッカーなどを下に入れられるようにします。
透明な3mmのネジを買ってあったのですがネジ頭が大きすぎる気がしてきたので2mmを買い直しました。
アクリル板も2mmでは厚すぎる気がするので1mmを探します。
見本になるものになるべく似せて作ります。
私のストラトにはラ社に勤めていたころの試作PUがそのまま付いていました。 3弦のポールピースを下げてあるのが特徴です。 3弦が巻き弦の時代にデザインされたままの高いポールピースのピックアップに今時のプレーン3弦を張ると、どれだけフロントピックアップを下げても磁力に引っ張られてワンワンとうなりが止まらないのです。
ただ、それを含めてギタリストは演奏しているので、この仕様に変更したピックアップの音を楽器店の店員さんに聞いてもらったら「ギターボーカルは使いやすそうだけれど、ソロを弾く人はすごく違和感を感じる」と言われました。 それは確かにそうだと思いますね。
’60s風な設計で、フロントは8300ターンとかで、リアは9000ターンを越えるくらい巻いてあります。 フロントは6弦がややぼやけて1弦の高い音が拾いきれないのですごく斜めになって下がっていましたし、9000以上巻いてもやっぱりストラトのリアは耳が痛い音がします。 いろいろ試してみたくなったので巻き直してみます。
フロントピックアップからはタップ線を出します。 ターン数を下げたピックアップを勧めているyoutubeチャンネルさんがあって、先方のSEOに便乗したりサジェストを汚染してはいけませんから名前を出しませんがみんな大好きなあのリペア屋さんのあれです。
ターン数にリスペクトを込めておきました。
ちなみにセンターは2000だけ巻いて7000のリアと直列に入れます。 リアハムは見た目が好きではないし、音もシングルよりにしたいのでトータルは9000になっていてビンテージ風ハムバッカーくらいありつつ、巻き数はリアによっています。
フロントはトータルで7000まで巻きました。 もともと8300くらいだったのを減らしたのですごくスッキリしました。 セッティングも1弦側と6弦側でフラットになったので気に入っている証拠だと思います。
もともとストラトが設計されたときは7000ターンだったはずですが、巻いてみるとボビンに対してすごくちょうどいい感じがします。リア用に9300とか巻くとカバーに引っかかりそうで危なっかしいくらいです。
フロントのタップ線は本当に面白いです。 良いアンプを所有している人でカッティングする人は一生弾いていられるのではないでしょうか。 人間の耳が敏感な数千Hzを越えたもっと上にエッジが伸びているので切れ味があるのにきつくない、低音が整理された音という感じでした。 もちろん音量は下がるのでゲインの補正は必要です。 ハーフトーンに比べてタッチがそのまま出るのでアクセントやニュアンスを付けるのが上手い人は大好物だと思います。
試しに2000ターンをフロントの7000に並列で混ぜてみたのですが、こちらは音量が下がりすぎてノイズとの比率が気になりました。 外来ノイズもサーっと高域へ伸びていて、ギターの音域とかぶってくるのでアンプで生演奏なら使えそうですが、ヘッドホンや録音だと環境を選ぶと思います。
フロントのハーフトーンって、人によってはサウンドだけでなくノイズをキャンセルしていることに意味があるのかも知れません。 今回はあえて同巻き同磁極で作りましたが、センターも巻き数をそろえて(場合によっては少なく巻いて)、逆巻き逆磁極にしたほうが個人的には使いやすいと思いました。
容量の違うコンデンサを使って、マスタートーンをふたつ付けてみることにしました。 ストラトのトーンに0.047μFを付けた場合、絞り込んだときに1弦の基音の音量ごと下がってきてしまうことがあるので、もう少し容量の小さい物を付けてみることにしました。 たまたまあった0.027μFを使います。
コンデンサは皆さんそれぞれテンションの上がる物をご自由にお選び下さい。 私は電子工作に興味を持った頃に、大阪の電気街で買ったような懐かしいデザインのこれにしました。 楽器に登載するコンデンサとしては不人気ですが、個人的には逆に懐かしくて良いです。
ポットは洗浄して使いました。 トーンが常時2個になるので、トーンポットの抵抗体を3番端子付近で削ってフルにしたときアースから切り離されるようにしておきました。
こんな感じにしました。
結果から言うと、小さい方はもっと小さい値を試してみたいですね。 0.01μFとかにしてみます。 0.047の方はコイルと組み合わせてバリトーンスイッチみたいにノッチフィルタにしてみたくなりました。 プレゼンスを残してトレブルをカットできるとふたつのトーンの連携が生まれそうな気がします。
アナログデザインの10ターミナルスイッチです。 構造はオーク社の物に似せてあるようですね。
通常の5ウェイスイッチはクリック感が5カ所あるだけで実際には3接点で、途中で両方の接点につながっているところで止めることができるだけの3ウェイスイッチの改良版になっています。 このスイッチは本当に5接点あるタイプです。 スーパースイッチと呼ばれる4回路5接点は基板が2枚になっていてこれの倍の回路になっています。
機能としては問題なさそうです。 赤い線で囲った軸の部分に遊びがなくて本家よりも立て付けが良く個人的には気に入りました。
通常の5ウェイスイッチは切り替え時にどちらかの端子には絶対つながるので、もし変な位置で止まっても音が出ない瞬間がないのが優秀なところで、こういうスイッチは多機能なところが魅力ということになります。 ちなみにクリック感がしっかりしているので、接点が変な位置で止まることはなかったです。
「ストラトでフロントとリアのハーフトーンを出したい」とか「タップの音が出るポジションを作りたい」とかそういうことに使えそうです。
しばらく夏休みの自由研究みたいな記事が続きます。
ストラトのトレモロの取り付けネジです。 溝が入っていてトレモロの穴をナイフエッジにすればボディと干渉しなくなってチューニングがずれにくいという物です。
どうせなら水平に持ち上げた状態で取り付けられないかと試してみます。
ネジに付いた溝の位置が思ったより下のほうになっていて、ネジ頭が飛び出します。 トレモロを持ち上げた分だけサドルを下げるので、1弦とネジ頭が干渉します。 こういう使い方は無理そうですね。
というわけでヒールをアップしていくわけですが、今度はダウンしたときに1弦のサドルと飛び出したネジ頭が干渉します。
これを避けるためにはトレモロをもっと前に取り付けるしかありませんが、そうなるとピックガードやボディを削らなくてはいけません。 そういう加工をしたとしても、今度は6弦のオクターブネジに付いているバネが押しつぶされることになります。
と言うわけで、このギターに取り付けるのは一旦取りやめになりました。 フェンダーに載っているようなトラディショナルなトレモロなら使えるのでしょうか? そうだとしていったい何が違うのでしょう。
ネジに付いている溝の位置がもう少し上になっていると良いのでしょうかね。 あるいはネックの仕込み角と相性があるということかもしれませんね。 あとトレモロの下を掘り下げるか・・・さすがにそれなら他のトレモロに交換するでしょうね(笑)